言語モデルの影響を受けやすい職業ベスト20
測定ツールは次の結果を提出しました。
以下は、ChatGPTなどの言語モデルの影響を受けやすい職業ベスト20です。
- 電話勧誘業者(Telemarketers)
- 英語(国語)と英文学の教師(English language and literature teachers)
- 外国語と外国文学の教師(Foreign language and literature teachers)
- 歴史の教師(History teachers)
- 法律の教師(Law teachers)
- 哲学と宗教の教師(Philosophy and religion teachers)
- 社会学の教師(Sociology teachers)
- 政治学の教師(Political science teachers)
- 刑事司法と法執行機関の教師(Criminal justice and law enforcement teachers)
- 社会学者(Sociologists)
- ソーシャルワークの教師(Social work teachers)
- 心理学の教師(Psychology teachers)
- コミュニケーションの教師(Communications teachers)
- 政治学者(Political scientists)
- 文化研究の教師(Cultural studies teachers)
- 仲裁人、調停者(Arbitrators, mediators and conciliators)
- 裁判官(Judges, magistrate judges and magistrates)
- 地理の教師(Geography teachers)
- 図書館学の教師(Library science teachers)
- 臨床心理医、カウンセリング、学校心理学者(Clinical, counseling and school psychologists)
このリストによると、ChatGPTなどの言語モデルによって影響を一番受けやすい職業は、電話勧誘業者でした。
電話勧誘業者は電話をかけて商品やサービスを紹介したり販売したりしますが、優秀なAIなら自動的その業務を行ってくれる可能性があるのでしょう。
確かにAIであれば、電話をかけ続たり、かかってくる電話に対応し続けたりしても疲れることがなく、ひたすら商品の魅力を説明できますね。
さらにリストでは、文系の教師たちも言語モデルの影響を受けやすいと分かります。
AIチャットボットは既に「膨大なデータから教え、質問に答える」ことを可能にしています。
このことを考えると、教科書に書かれていることを教えたり、質問に答えたりする教師は、その仕事を奪われやすいのかもしれません。
また「教師が出した宿題をChatGPTにやらせる」という事例も出ており、言語モデルは既に教育の分野に大きな影響を与えているようです。
では、これらのリストに記されている職業は近い将来無くなってしまうのでしょうか?
必ずしもそうとは言えません。
研究チームはこのリストについて、「言語モデルの影響を受けやすい職業のリスト」と述べており、「言語モデルが人間に取って代わるのか」もしくは「人間の仕事を増強するのか」を明言していません。
そのため今後は、これらの職業に携わる人々がAIをどのように活用するかが大きな分かれ道となるでしょう。
それらの人たちはChatGPTなどのAIを「自分の代わり」ではなく、「効果的な道具」として活用できることを示すべきなのです。
実際2023年3月には、コロンビアの裁判官が、自閉症の子供が関与するケースで、ChatGPTを利用して素早く資料を調査し、正しい判決に導くことができました。
今回の研究は言語モデルの分野でしたが、今後はあらゆる分野でAIブームが次々と押し寄せるでしょう。
その時、さらに多くの職業は、「AIに仕事を奪われるか」それとも「AIを上手に使うか」という試みに遭うはずです。