根拠のない「スーパーフード」たち
私たちが「健康的な食事」と呼んでいるものの中には、頻繁にブロッコリーが登場します。
また体づくりを専門にしているトレーニーたちにも、鶏むね肉と並んでブロッコリーは人気の食品です。
こうした背景には、「ブロッコリーはスーパーフードである」という考えがあります。
確かにブロッコリーは栄養価の高い緑黄色野菜であり、ビタミンBやビタミンC、ビタミンK、β-カロテン、鉄分、食物繊維などを豊富に含んでいます。
ただし、「スーパーフード」という言葉には注意が必要です。
なぜなら、これは栄養学の学術用語ではなく、それを名乗るために明確な基準があるわけでもないからです。
スーパーフードという言葉が、科学的な根拠もなく独り歩きすることも少なくありません。
そのためEUでは2000年代後半から、消費者に誤解を与える可能性を憂慮してスーパーフードという言葉を商品に記載することを規制している国も出てきました。
スーパーフードと呼ばれているからといって、その名にふさわしい栄養や機能が備わっているとは限らないのです。
では、ブロッコリーをスーパーフードと呼ぶことは誇張表現なのでしょうか?
実は新たな研究によると、ブロッコリーは本当の意味でスーパーフードと呼んでも差し支えないほど高い健康効果を持つ可能性があるようなのです。