「存在する状態」と「存在しない状態」に分割する
私たちが好きな音楽を聴くとき、音楽は途切れの無い波のように感じます。
ですが実際には、全ての音は「フォノン(音子)」とよばれる小さな単位でできています。
光も一見すると途切れなく部屋の中を照らしているようにみえても「フォトン(光子)」という最小単位が集まって構成されていますが、音もフォノン(音子)の集まりでできているのです。
そのため量子力学的には、フォノン(音子)はフォトン(光子)の音版と言うことができるでしょう。
フォトン(光子)やフォノン(音子)に出会うには光や音を限界まで弱くします。
光や音を弱くしていくと、最終的に光や音には1個のフォトン(光子)やフォノン(音子)だけが含まれるようになります。
ただそれ以上小さくすることはできません。
最小単位である光子やフォノンは、それ以上分割できないという性質を持つからです。
しかし少なくとも光子については、量子力学のトリックを使うことで、ある意味での分割、すなわちある場所に「存在する状態」と「存在しない状態」が重ね合わさった究極の分割状態にすることが可能になります。
(※これは素粒子を分解して2つにするという意味ではありません。あくまで研究者の比喩表現です)