花粉を食べるハチはどう進化した?
これまでで最も古いハチの化石は約2億2600万年前のものですが、遺伝子解析によると、約2億8100万年前にはハチの進化がすでに始まっていたことが示唆されています。
最初のハチは肉食性で、幼虫の餌のために他の虫を狩ったり、長い毒針を持つ寄生バチなどが繁栄しました。
それから1億年ほど前に花を持つ被子植物が出現したことで、花粉を食糧源とするハチが現れ始めます。
すると花は受粉を媒介してもらうために蜜を作り出し、それを求めたハチが花に集まるようになりました。
こうして花粉や蜜を食べる「ハナバチ(花蜂)」のグループが進化したと言われています。
ハナバチの種は花の進化に合わせて多様化し、これが現代の私たちにも馴染み深いミツバチやクマバチ、マルハナバチなどへ繋がっていきます。
ハナバチ類は現在、世界で7科、約2万2000種が知られています。
一方で、WSUの昆虫学者で研究主任のサイラス・ボッセルト(Silas Bossert)氏は「ハナバチの起源はかなり不明瞭で、いつどこで進化したかがよく分かっていなかった」と話します。
この謎に挑んだのが今回の研究なのです。