月がさそり座の心臓と重なるアンタレス食
星食とは?
アンタレス食は「星食」という天文現象のひとつです。
地上から見て、月は星空を背景に東から西へ移動するように見えますが、背景にある星を隠すときがあります。これを星食といいます。
2022年には「天王星食」が皆既月食中に起こって、話題になりましたよね。
星食は現象としては1年に数回レベルで起こるのですが、肉眼で観察できる、アンタレスのような有名で1等星以上の星食は多くありません。
アンタレス食はいつどこで見える?
今回のアンタレス食は日本全国で西の空に見られますが、関東以北は月とアンタレスの高度が低いので、ひらけたところでなければ見れないかもしれません。
また、星食の起こる時刻も場所によって変わります。
東京都の場合、アンタレスが月に隠れる「潜入」が17時26分、再び姿を現す「出現」が18時51分です。
潜入のときは、まだ空が明るくて肉眼で観測するのは厳しいですが、出現のときは期待できます。双眼鏡があったほうがより良いですが、暗闇に目をならしておけば、肉眼でも見えそうです。
再び空が冬の星座で賑やかになるまで、しばらく暗い星座が多い秋の空のターンになります。去り行く夏の星座の見納めとして、さそり座の観察を楽しんでみてください。