サワガニは海水でも生存できた!
サワガニは純淡水種であり、図鑑や文献には「海水では生きていけない」との記載も見られます。
そこでチームは海水でも生存できるか調べるため、サワガニの耐塩実験を実施。
その結果、サワガニは海水と同程度の塩分濃度でもほぼ問題なく生存できることが判明したのです。
実験では、海水の中に2週間いても高い生存率を示しました。
海流分散が示唆された系統4だけでなく、陸路分散した他の系統でも調べてみましたが、同様に高い塩分耐性を持っていたとのこと。
つまり、すべてのサワガニには潜在的に高い塩分耐性があり、海流分散も可能であると考えられます。
南西諸島には海の注ぐような小規模河川も多く、海岸線付近の淡水域にもサワガニが生息しています。
研究者いわく、その河川で起こる洪水によってサワガニが海に流されている可能性が高いという。
そして2週間も海水で生存できるなら、黒潮にのって伊豆半島へと流れ着くのは十分に可能だと推測されます。
今でも同じような海流分散が起こっているかどうかは不明ですが、サワガニは予想以上にタフな冒険者なのかもしれません。