白ワインでは頭痛にならない理由は?頭痛にならない赤ワインもある!?
では、どうして同じワインでも白ワインでは頭痛が生じないのでしょうか。
これには製造方法が関係しているかもしれません。
赤ワインには主に黒ブドウが使用され、果汁、果皮、種を一緒に発酵させて作ります。
一方、白ワインには主に白ブドウが使用され、果皮や種を取り除き、果汁だけを発酵させて作ります。
ケルセチンは、ブドウの果皮に豊富に含まれているため、果皮ごと使用する赤ワインだけが頭痛を生じさせるのかもしれないのです。
とはいえ、ウォーターハウス氏によると、ケルセチンの含有量は赤ワインの中でも大きく異なるようです。
彼によると、「ケルセチンは太陽光に反応して生成される」とのこと。
そして「房を露出させた状態でブドウを栽培すると、はるかに高いレベルのケルセチンが得られる。場合によっては4~5倍になることもある」と続けています。
加えて、スキンコンタクト(果皮を漬け込む作業)、清澄(透明度を上げる作業)、熟成など、赤ワインの製造方法によっても、ケルセチンのレベルは異なるようです。
このことを利用して、研究チームは今後、「ケルセチンを多く含む赤ワイン」と「ケルセチンをほとんど含まない赤ワイン」を比較し、今回の理論を検証する予定です。
もしかしたら近い将来、「頭痛を生じさせない赤ワイン」が特定されるかもしれませんね。