どれくらいの人が告白し成功しているのか

好きな人ができたとして、あなたはどのようなタイミングで、どうやって相手に好意を伝えますか。
2022年のスコットランドのアバーティー・ダンディ大学のクリストファー・ワトキンズ氏(Christpher Watkins)らの研究によると、先に男性から女性に対し告白する傾向が高いことを報告しています。
この傾向は、オーストラリア、ブラジル、チリ、コロンビア、フランス、ポーランド、イギリスなど多くの国で確認され、世界的に見られる普遍的な傾向のようです。
またカナダや米国で行われた恋愛に関する研究をメタ分析した、ビクトリア大学のダヌ・スティンソン氏(Danu Stinson)らが行った研究によると、カップルの過半数はまず友人関係から始まり、約22カ月の期間を経て、恋愛に発展する、またその過程を踏むことを望んでいる傾向があるようです。
恋愛と言えば「初めて会ったときにビビッときて、告白した」のような情熱的で、短期的な恋愛が良く取り上げられがちですが、実態は異なる結果となっています。
しかし恋愛はかなりお国柄や民族性が出る問題です。上述した研究は海外で行われたものであり、日本国内では恋愛に発展する過程は異なる可能性が考えられます。
そこで日本に目を向けてみると、少し前の研究になりますが、2004年に北星学園大学の栗林克匡氏ら研究チームが、高校生と大学生を対象に、告白経験率や告白の成功と失敗を分ける要因について調査し、その実態を報告しています。
実験に参加したのは高校生158名と大学生207名です。
参加者には、①告白経験の有無(あった場合はその回数)、②知り合ってから告白するまでの期間と告白方法・内容、結果などを尋ねました。
分析では、告白の結果から成功群と失敗群に分類し、その告白の成功と失敗を分ける要因を検証しています。
さてどのような要素が告白の成功・失敗を分けたのでしょうか。
まず告白経験率に関しては、男子高校生は約51.2%、女子高校生は約48.3%で、男子大学生は約57.9%、女子大学生は約59.5%でした。
そして告白回数、また告白成功率に関しては大学・高校の所属と性別による違いはみられませんでした。
前述した研究では、先に男性から女性に告白する傾向が世界的に見られると述べましたが、日本では男女で同じ程度告白を行っているようです。
さて次に本題の告白に成功した人がいつ、どのようなタイミングで、相手に何を伝えたのかに関してです。