宇宙は137億歳なのに観測可能な宇宙の直径が930億光年である理由とは?
宇宙は137億歳なのに観測可能な宇宙の直径が930億光年である理由とは? / Credit:Canva . 川勝康弘
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宇宙は137億歳なのに観測可能な宇宙の直径が930億光年である理由とは? (2/3)

2024.03.20 Wednesday

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隣の恒星や銀河団の大きさ

オリオン腕は主要な2本の腕の支流となっています
オリオン腕は主要な2本の腕の支流となっています / Credit:Wikipedia

ここからは距離がいっきにインフレして、が1年間に進む距離「光年」や1パーセク(3.26光年)が基準になります。

太陽系から最も近いアルファ・ケンタウリまでの距離はおおよそ4.2光年(1.3パーセク)と言われています。

ざっとまとめると「1光年=27万AU=9.46兆km=0.306601パーセク」となります。

また太陽系が属するオリオン腕の長さはおよそ1万光年であり、天の川銀河系の直径は約15万光年となっています。

天の川銀河とアンドロメダ銀河は局所銀河団の2大銀河です
天の川銀河とアンドロメダ銀河は局所銀河団の2大銀河です / Credit:Wikimedia

またさらに視野を拡大すると、天の川銀河団とアンドロメダ銀河団という2つの大きな銀河の塊がみえてきます。

この2つの銀河団はダンベルのように2つがセットとなって局所銀河群(ローカルグループ)と呼ばれるより大きなグループを形成しています。

このローカルグループの直径はおよそ326万光年(3メガパーセク)となっています。

天の川銀河の属する局所銀河団も点のようなサイズになってしまいます
天の川銀河の属する局所銀河団も点のようなサイズになってしまいます / Credit:Wikimedia

またローカルグループはおとめ座銀河団は1500万光年(4.6メガパーセク)の一部であり、さらにおとめ座銀河団はラニアケア超銀河団(右の黄色い部分)の一部となっています。

ラニアケア超銀河団の直径は5億2000万光年(153メガパーセク)と推定されています。

このあたりから観測可能な宇宙の限界がみえはじめます
このあたりから観測可能な宇宙の限界がみえはじめます / Credit:Wikipedia

そしてラニアケア超銀河団は宇宙の大規模構造を形成する網の1本「ヘラクレス座・かんむり座グレートウォール」の一部となっています。

この「ヘラクレス座・かんむり座グレートウォール」の長さはおよそ100億光年となっており、観測可能な宇宙の10.7%の長さに達していると考えられます。

100億光年の長さを持つ「ヘラクレス座・かんむり座グレートウォール」が10.7%に過ぎないとすれば、観測可能な宇宙の大きさはその9倍以上大きくなければなりません。

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