西洋料理から日本独自の洋食へと進化する
やがて大正時代になると、西洋料理をアレンジして日本風にした洋食が誕生しました。
またこの中でもカツレツ、コロッケ、カレーライスの3つは三大洋食として扱われており、当時から人気を博していました。
こうした洋食は、先述した西洋料理とは打って変わって、一般庶民にも広く人気を博しました。
これにはナイフやフォークといった西洋の食事器具ではなく箸で食べることができたことや、味付けが日本人の舌に合っていたことが理由であるとされています。
例えばカツレツは元々フランス料理のホールコトレッツ(豚の骨付き肉の炒め焼き)であっり、これは豚肉を使っているもののカツレツとはかなり異なっています。
しかし豚肉を炒めて焼くのではなく大量の油で揚げるという方式にし、刻んだキャベツを添えたりなどといったアレンジが加えられたカツレツが銀座の料理店で出されたことにより、カツレツが流行するようになりました。
このカツレツは肉を薄切り肉ではなく分厚い豚肉に変え、白米や味噌汁と共に提供されるなどといった更なるアレンジが加えられ、やがて豚カツに進化していったのです。
コロッケは元々フランス料理のクロケットであり、これは現在でいうクリームコロッケに近い存在でした。これがジャガイモを材料にした芋コロッケへとアレンジされ、やがて大正時代に大流行したのです。
カレーライスは元々イギリスで食べられていた西洋風カレーであり、もちろんそれはインドで食べられている本場のカレーとは異なっていました。
これも日本に伝わると別々の器に乗せる方式から白米の上にカレーをかけるスタイルへと変わり、洋食への仲間入りを果たしたのです。
これらの洋食は従来西洋料理が出されていた高級料理店ではなく、百貨店などの食堂などで出されたこともあり、多くの人々が気軽に味わうようになりました。
このように短い期間で西洋料理を取り込んでしまうあたり、日本食の柔軟性が窺えます。
ほんと最近誤字脱字多くて校正してなさそう