人は「ロボットの嘘」にどう反応するのか?
研究チームは今回、ロボットが嘘をつくことに人々がどう反応するのかを調べるため、498名の一般参加者を募りました。
参加者の年齢は18歳から84歳(平均37.2歳)と幅広いです。
ここではロボットが人につく可能性のある嘘として3つのタイプを検討しました。
嘘をつくシチュエーションとしては、ロボットがすでに働いている現場(医療・清掃・小売業)が選ばれています。
タイプ1:ロボットが自分以外の何かについてつく嘘
1つ目はロボットが自分とは直接関係しない外部の出来事についてつく嘘です。
具体的なシナリオとしては、アルツハイマー病を患う女性の世話係として働くロボットが「あなたの旦那さん(実はすでに亡くなっている)がもうすぐ帰宅しますよ」と嘘をつきます。
タイプ2:ロボットが自分のできることを隠す嘘
2つ目はロボットが自分のスペックでできること、あるいは現にしていることを人間に隠すタイプの嘘です。
具体的なシナリオとしては、ロボットが家政婦として掃除をしている家にある女性が訪れてきますが、ロボットはその女性や家の内部を隠し撮りしていることを隠しています。
タイプ3:ロボットができるのにできないふりをする嘘
3つ目はロボットが自身のコンディションを偽る嘘です。
具体的なシナリオとしては、ロボットがホームセンターで人の従業員と一緒に働いており、家具を運搬している際に痛みや不調を訴えます。
それを受けて、従業員はロボットの代わりを誰かに頼みます。
498名の参加者は3つのシナリオの内の一つをランダムに提示され、「ロボットの嘘が欺瞞的であるか」「許容できるものか」「正当化できるタイプの嘘か」「その嘘の責任はロボット以外にあるのか」といった質問に回答しました。
果たして、人はロボットの嘘にどのような反応を示したのでしょうか?