オルドビス紀の寒冷化はリングが原因だったのかも?
オルドビス紀は一般に、約4億8830万〜4億4370万年前までを指しますが、その中でも最後の時代を「ヒルナンシアン(Hirnantian)」と呼びます。
ヒルナンシアンは約4億4520万(±140万年)〜4億4380万年前(±150万年)のあたりです。
これまでの研究で、ヒルナンシアンは地球が急激に寒冷化した時代であり、今日から過去5億年間の中で最も寒かった時期の一つだったことがわかっています。
しかしヒルナンシアンに急な寒冷化が起きた理由はいまだによくわかっていません。
ところが、地球の赤道外縁にリングがあったとすると…?
ずばり、研究者らは「リングの存在が赤道上空の太陽光を遮ったことで気候変動を引き起こし、地球の寒冷化が発生した可能性がある」と指摘しました。
時代を照らし合わせても、ヒルナンシアンの寒冷化が起きたのは地球にリングができたと推測される約4億6600万年前より後のことです。
つまり、オルドビス紀の終わりに地球が急に冷えたのは、リングの存在が原因だったのかもしれません。
このように地球にリングが存在したとすれば、オルドビス紀に隕石落下が急増したことも、赤道付近にクレーターが集中していたことも、急な寒冷化が起こった理由も説明することができます。
ただ本当にリングがあったとして、その後どのような運命を辿ったかは定かでありません。
研究者らは数百万〜数千万年かけて地球の赤道付近や大気圏に向けて落下した後、徐々に消滅していったのだろうと予想しています。
果たして、リングをまとった地球とはどのような姿だったのでしょうか?
妄想するだけでロマンをかき立てられますね。