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Credit: USFWS Pacific, X(2024)
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【74歳で恋愛出産】世界最高齢の鳥「ウィズダム」が卵を産んだと判明! (2/2)

2024.12.09 12:00:16 Monday

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74歳で新たな恋人と交尾し、出産!

ウィズダム(Wisdom)は北太平洋の北西ハワイ諸島にあるミッドウェー島の国立野生生物保護区に暮らすメスのアホウドリです。

ミッドウェー島には繁殖シーズンに入ると毎年300万羽のアホウドリが一堂に会します。

そこでウィズダムが最初に発見されたのは今から68年前の1956年のことでした。

アホウドリのメスは5歳を超えるまでは産卵することができません。

その当時、ウィズダムが産卵をしたことが確認されていることから、少なく見積もっても2024年時点で74歳に達していると考えられるのです。

これは確認されている現生鳥類の中で世界最高齢と見られます。

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2022年にミッドウェー島で確認されたウィズダム(足首には7333の標識がある)/ Credit: FWS – Wisdom, the World’s Oldest Known Wild Bird, Returns to Midway Atoll(2022)

ウィズダムの年齢はアホウドリの中でも異例であり、生物学者のジョン・プリスナー (Jon Plissner)氏は最近、BBCラジオにて「ウィズダムの年齢に近いアホウドリは他に知られておらず、彼女の次に高齢のアホウドリでも45歳に過ぎない」と話しています。

そんなウィズダムにも長年連れ添った夫がいました。

彼の名前は「アケアカマイ(Akeakamai)」というオスで、研究者によると、彼らは60年近くにわたってパートナーとなっていたといいます。

彼らはアホウドリの習性に従い、いくつになっても1年ごとに再会を果たしては交尾と産卵を続けていました。

ウィズダムはこれまでに、アケアカマイを含めて少なくとも3羽のオスとつがいを形成し、50〜60個の卵を産んで、そのうちの30個は一人前のアホウドリとして成鳥しています。

つまり、彼女はとんでもない数の子供たちがいるビッグマムなわけです。

ところが2021年を最後に、長年のパートナーであるアケアカマイの姿がパッタリと見られなくなりました。

これはおそらく寿命のせいか、アケアカマイが営巣地に戻ってこれず、死んでしまった可能性が高いです。

ウィズダムが最後に産卵したのは2021年のことであり、アケアカマイもいなくなったことから、これで彼女の種としての仕事は終わったかに見えました。

しかしFWSの研究者たちは今年11月になって驚きの発見をします。

なんと御年74歳のウィズダムが新しい恋人を作っており、彼と交尾をして、新たに卵を産んでいたのです。

新しい恋人と一緒に卵を温めるウィズダムの様子がこちら。

※ 音量にご注意ください。

恋をするのに年齢は関係ありませんが、74歳にして普通に卵まで産んでしまうウィズダムは、やはり驚異のバイタリティーの持ち主と言わざるを得ないでしょう。

ウィズダムの産んだ卵はまだ孵化していませんが、営巣地に産み付けられた卵のうち、毎年70〜80%は無事に孵化するので、ウィズダムの卵も大いに期待ができます。

さて、ウィズダムは最高齢での出産記録をどこまで伸ばしてくれるのか?

今後も注目が集まります。

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