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190年ぶりにガラパゴスクイナが発見される / Credit:Galapagos Conservation Trust
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「絶滅したはずの鳥」を190年ぶりに発見!【飛ばない鳥が捕食者だらけの島で生き残る】 (2/2)

2025.04.04 06:30:11 Friday

前ページフロレアナ島から消えた飛ばない鳥「ガラパゴスクイナ」

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フロレアナ島で190年ぶりに「ガラパゴスクイナ」を発見

この歴史的再発見は、偶然ではありませんでした。

2025年、チャールズ・ダーウィン財団とガラパゴス国立公園局は、フロレアナ島において長年取り組んできた生態系回復プロジェクトの一環として、鳥類のモニタリング調査を実施しました。

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190年ぶりにフロレアナ島でガラパゴスクイナを発見 / Credit:Galapagos Conservation Trust

調査員たちは、島内の草むらや湿地帯に仕掛けた機器により、なんと3つの異なる場所でガラパゴスクイナの姿を確認することに成功したのです。

これは、1830年以来、190年ぶりの記録です。

ではどうして今になってガラパゴスクイナと再会できたのでしょうか。

調査員によると2つの説が考えられるという。

1つは、小規模な個体群が島内に再定着した可能性。

そしてもう1つは、もともと完全に絶滅したわけではなく、個体数が極めて少なかったためにこれまで発見されてこなかったという理由です。

調査員は「ガラパゴスクイナは飛ぶことが苦手」「複数の場所で発見された」という事実から、後者の可能性が高いと考えています。

ちなみに、今回の発見の背後にあるのは、計画に10年以上費やした「フロレアナ島からの外来種駆除プロジェクト」かもしれません。

これはやネズミ、ヤギなどの外来種を島から完全に除去し、安全な環境を取り戻すという大規模な取り組みであり、2023年10月にようやく開始されました。

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ガラパゴスクイナの発見は、「他の絶滅したかもしれない動物とも再び会う」という私たちの期待を高めるもの / Credit:Galapagos Conservation Trust

そして注目すべきは、これらの活動が功を奏し、ガラパゴスクイナのような小型で隠密行動をとる鳥類が再び生息できる環境が整ったことです。

今回の再発見は、プロジェクトに対する努力が実った瞬間でもありました。

プロジェクト関係者は「これはフロレアナ島にとって素晴らしい勝利であり、他の在来種が再び姿を現すかもしれないという私たちの期待を刺激するものです」とコメントしています。

自然は壊れるときは一瞬ですが、取り戻すには長い年月がかかります。

それでも、もし私たちが真剣に向き合えば、失われた命ともう一度出会うチャンスが与えられるかもしれません。

190年ぶりに聞こえたガラパゴスクイナの鳴き声は、人間と自然が和解できる未来への“前奏曲”なのです。

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「絶滅したはずの鳥」を190年ぶりに発見!【飛ばない鳥が捕食者だらけの島で生き残る】 (2/2)のコメント

タケ

人が数多の生物を絶滅に追い込んだしかし小さな鳥がたくさんの希望をもたらした。自然環境では人は最悪な存在だけど守る事もできる

morley

ガラパゴスくらいの秘境だと、190年間見つからずに息を潜めていられるのかな
ニホンカウワリとかクアッガとかだとそうはいかないかな…
例外としてベトナムレイヨウ(サオラ)だったかは大型生物としては珍しく、絶滅だと思われてからの再発見されたけど

ゲスト

人間が持ち込んだ生物が元居た生物を絶滅に追い込み、再び環境を元に戻すために、今度は自分たちが持ち込んだ種を徹底的に駆除する
犠牲になるのはいつも人間の身勝手さに振り回される生物たち

    そうですね。

ビビビ

都会からもネズミを完全駆除してほしい

morley

 駆除もわかりますが、そもそも繁殖できる環境にしまっているのは人間側なので

 ゴミなんかを出さない散らかさない、川や公園なんかもコンクリの壁で仕切って自然環境と完全な隔離をした合理的都市ができたらドブネズミを完全排除できます
 ただそんな都市が面白いかはwドブネズミがいなくなったら、それはそれで今度はドブネズミを再発見するために研究者達が探しはじめるかも

ふうちゃん

専門家は言う、人間ほどエゴな生き物は居ないと
動物も絶滅危惧種と判断され、保護されたり繁殖されたり、個体を増やす
今度は個体が増えすぎて、駆除の対象
 ほんとに人間ほどエゴな生き物

ゲスト

良かったねと思うけど、人間が悪い!っ息巻くのもズレてるかなと思う。外来種が入ってきてあっさり絶滅する種は、人がいようといまいといずれ絶滅してたよ。ネズミなんか流木に乗って島渡ってくるんだから。

    ゲスト

    原因と結果を逆にするな、人が移動で大量に持ち込んだものと偶然の僅かな生物の移動では雲泥の差がある。恐竜が滅びた時のような極端な環境を人為的に出来てしまう人は一番の脅威なのは間違いない。

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