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デジタルツールをよく使う高齢者ほど、認知機能の低下が防がれていた! (2/2)

2025.04.16 07:00:40 Wednesday

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なぜ認知機能の低下が防がれたのか?

研究チームは、デジタル機器の使用による「の退化」ではなく、「脳の活性化」の側面に注目しました。

というのもスマホやタブレット、パソコンの操作は、ある程度の学習と注意、そして記憶力を必要とする行為です。

そのため、高齢になってから触れるテクノロジーは、彼らにとってチャレンジングであり、自然な脳のトレーニングになっている可能性があります。

研究主任で認知神経科学者のマイケル・スカリン(Michael Scullin)氏はこう話します。

「中高年の方々の多くが『このパソコンには本当にイライラする。覚えるのが大変だ』との思いを抱いていますが、それはまさに認知的な負荷を感じている証拠であり、たとえ楽しく感じなくても、脳には良い刺激となっている可能性があるのです。

加えて、テクノロジーは、たとえば定期的に新しいソフトウェアのアップデートを要求したり、インターネットの接続不良を解決したり、ウェブサイトの広告をスルーしたりといった『絶え間ない適応』を求めてきます。

こうしたタスクが、問題解決能力や情報処理、記憶の活用といった脳の多様な機能を刺激すると考えられるのです」

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スカリン氏は、テクノロジーの負の側面(たとえば、運転中の注意散漫や対面コミュニケーションの減少)を認識しつつも、高齢者におけるデジタルツールの健全な活用は認知的な健康にとって有益であると強調します。

「もしあなたの親や祖父母がテクノロジーを避けているのなら、その考えを見直してみてください。

スマートフォンやタブレットで、写真アプリ、メッセージアプリ、カレンダーアプリの使い方を覚えると、脳にいい刺激となるかもしれません。

まずはシンプルなことから始めて、学ぶ間はとにかく忍耐強くサポートしてあげてください。」

今回の研究は「高齢者がデジタル機器を使うことはむしろ脳に良い」という、これまでの通説とは真逆のメッセージを届けるものでした。

もちろん、使いすぎや受動的な利用には注意が必要ですが、写真を送ったり、カレンダーアプリで予定を管理したりといった日常的な活用が、脳にポジティブな刺激を与えてくれるかもしれません。

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デジタルツールをよく使う高齢者ほど、認知機能の低下が防がれていた! (2/2)のコメント

ゲスト

若者が使えば脳が退化し高齢者が使えば脳が活性化する、ちょっと面白いデバイスかもですね。

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