「巨大ウイルス」とは何なのか?
ウイルスは「生物」とも「無生物」ともつかない中間的な存在です。
ウイルスは細菌とは違って自ら増殖する力を持っておらず、他の生物の細胞に侵入し、その細胞の力を借りてのみ自己複製できます。
またウイルスはご存知のとおり、非常に小さな存在であり、一般的な滅菌用ろ過フィルター(孔径は0.2マイクロメートル)では除去できません。
例えば、人体に有害なインフルエンザウイルスは約0.08〜0.12マイクロメートル、コロナウイルスは0.06〜0.14マイクロメートルとされています。

その一方で、ウイルスの中には、滅菌用ろ過フィルターの穴のサイズよりも大きなものが存在します。
これが一般に「巨大ウイルス」と称されるものです。
基本的には、粒径が0.25マイクロメートル以上のものを巨大ウイルスと定義しており、これまでで最も大きなウイルスは、粒子の長径が1.2マイクロメートルに達する「パンドラウイルス」とされています。
そしてこのほど、フィンランド国内では初となる巨大ウイルスが発見されたのです。