筑波大学が覚醒し続けても「眠気の借金」は溜まらない物質を特定
筑波大学が覚醒し続けても「眠気の借金」は溜まらない物質を特定 / Credit:clip studio . 川勝康弘
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筑波大学が覚醒しても「眠気の借金」は溜まらない物質を特定 (3/3)

2025.04.18 21:00:30 Friday

前ページ10分で覚醒、60分で再加速:ビタミンB1誘導体の特殊な覚醒パターン

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ビタミンB1誘導体はカフェインに代わる次世代ブースターになるか?

ビタミンB1誘導体はカフェインに代わる次世代ブースターになるか?
ビタミンB1誘導体はカフェインに代わる次世代ブースターになるか? / Credit:Canva

今回の結果を日常の光景にたとえるなら、TTFDは眠気でエンストしかけたにハイブリッド車の「モーターアシスト」を追加したようなものです。

投与直後に前頭前皮質でドーパミン信号が高まり、行動を計画する司令塔が“起動スイッチ”ごと押し上げられたと考えられます。

腹側被蓋野(VTA)が報酬予測のガソリンを噴射し、青斑核(LC)由来と推定されるノルアドレナリンが脳全体を覚醒モードへ導く可能性があります。

従来の興奮剤が神経を強制的に叩き起こすのに対し、TTFDはドーパミン経路を穏やかに底上げするため、アデノシン蓄積による強烈な眠気リバウンドが抑えられるのかもしれません。

もし人間でも同様の機序が働けば、夜勤前の医療スタッフや長距離フライト後のビジネスパーソン、軽度の無気力感に悩む人々にとって、カフェインとは異なる“栄養系ブースター”となる可能性があります。

(※注意:TTFDはビタミンB1の誘導体ではありますが、単にビタミンB1を大量にとっても体内で勝手に増えることはありません)

ただし今回のラット用量を体表面積補正でヒト70 kgに換算すると、およそ80〜100 mgが相当量となり、市販サプリよりやや高めです。

長期使用でドーパミン受容体が鈍感になるリスクや依存的摂取パターン形成は未解明であり、安全域の確認が必須です。

ですがもし同じ結果がヒトでも再現できれば、TTFDは“気合い”と“休息”を両立させる次世代の覚醒戦略として、働き方や学習スタイルを静かに書き換えていくかもしれません。

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筑波大学が覚醒しても「眠気の借金」は溜まらない物質を特定 (3/3)のコメント

ゲスト

これにもなにかやばい副作用とかありそうではある。

ゲスト

ビタミンB1誘導体、、、アリナミンですね

ゲスト

ヒロポンとの違いは何ですか?

ゲスト

筑波大学が眠たいみたいなタイトルで草ぁ

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