やせている人の死亡リスクが高いのはなぜ?
「やせている人ほど自殺による死亡リスクが高くなり、反対に太っている人ほどそのリスクが低くなる」
この逆相関について、研究者たちはいくつかの生理学的・心理学的メカニズムを仮説として挙げています。
まず注目されているのが「セロトニン仮説」です。
セロトニンは脳内で感情の安定や衝動の抑制に関与する神経伝達物質であり、その分泌量の低下は衝動的な行動や自殺と関係があるとされています。
肥満の人ではインスリン抵抗性が生じやすく、これによりトリプトファン(セロトニンの前駆物質)が血中で増加しやすくなる可能性があります。
結果として、脳内のセロトニン合成が促され、衝動性が抑えられることで自殺リスクが低下するのではないかと考えられています。
次に指摘されているのが「レプチン抵抗性による衝動性の抑制」です。
レプチンは脂肪組織から分泌され、満腹感や報酬系の制御に関わるホルモンです。
肥満者ではこのレプチンに対する感受性が低下し(=レプチン抵抗性)、脳の報酬系への刺激が変化することで、行動の衝動性が低下する可能性があるとされています。
これは結果的に自殺の実行性を下げる要因となりうるという仮説です。

さらに、身体的要因として「自殺の手段における制限」も考慮されています。
調査データによると、肥満の人は体格的に首を括る、高所からの飛び降り、入水などの自殺手段を選びにくく、服薬による自殺を選ぶ傾向がありました。
ところが、肥満者は体格の大きさから薬物への耐性が比較的高いため、服薬による自殺の致死性が低くなる可能性があり、それが死亡率の低下に寄与しているのではないかという見方もあります。
一方で、やせすぎの人が自殺のリスクを高める要因としては、うつ病や摂食障害、睡眠障害、社会的孤立感、いじめや被害体験など、多くの精神的・社会的ストレスが重なりやすいことが挙げられます。
加えて、やせている人は筋肉量が少なく、身体的な脆弱さや慢性的な疲労感を抱えやすいため、生理的にもストレスに対する耐性が低下している可能性があります。
こうした要素が複雑に絡み合い、BMIと自殺死亡リスクの逆相関を形成していると研究者たちは推測しています。
今後は、これらの仮説を裏付ける神経生理学的データの蓄積や、筋肉量やホルモン指標を含めた多角的研究が求められるでしょう。
太っててよかった
脂肪組織は骨に次いでミネラルなどを蓄える、同時に毒も蓄えるけど
過剰だと長期に悪影響が増える可能性があり、
欠乏だと短期に悪影響が増える可能性があるはず、
必須なものが余っているほうが短期耐性は強いのは
デブは非常時や飢えに強い理由
レプチンで衝動性が抑えられてるんなら、なんでデブは衝動的に食いまくるんだよ。
と、深刻な矛盾を突いてみるw
女性の場合、常に「痩せて綺麗でなければいけない」という社会からの無言の圧力があり、痩せている人はそれを維持するために、無意識に食べ物を制限し、他人と比較して、周囲からの目を意識して恒常的ににストレスを貯めている。イライラしたり神経症になったり衝動的になったり、精神が不安定になる下地がある。