性知識さえあればコンドーム使用率が増えるのか?

コンドームは性感染症(STI)予防と避妊の両方に有効な唯一の方法です。
しかし現実には、米国の高校生を含む思春期の若者のうち約半数は直近の性行為でコンドームを使用していません。
ある調査では、性的に活発な米国の10代のうちわずか52%しか最後の性交時にコンドームを使っていなかったと報告されています。
その結果、若年層における性感染症の増加や予期せぬ妊娠が社会的な懸念となっています。
こうした現状を受け、学校や家庭での性教育では正しい知識を教えることに重きがおかれ、「知識があれば安全な行動に結びつくはずだ」という考えが一般的でした。
しかし知識だけでは行動が変わらない場合もあることは以前から示唆されており、具体的にどのような要因が10代のコンドーム使用習慣に影響を与えるのかは必ずしも明確ではありませんでした。
そこでウィドマン氏ら研究チームは、「思春期の若者がコンドームを使うかどうかを最も強く左右する要因は何か」を突き止めるため、過去約25年分の研究データを総合的に分析することにしました。
果たして知識はコンドームの適切な使用と相関していたのでしょうか?