「1日の食事」動画がメンタルヘルスに与える5つの悪影響とその対処法
「私の1日の食事」系の動画は、それを視聴する私たちのメンタルヘルスに、以下の5つの危険な影響を及ぼすかもしれません。
① 不適切な食行動の誘発
動画を繰り返し見るうちに、「もっと食事を減らさないと」「この食べ方じゃダメだ」と感じ、食事のスキップや過食・嘔吐といった異常行動を始めてしまうケースがあります。
これは、摂食障害のリスクとなる不適切な食行動(食事制限や過食・排出行動)にあたり、放置すると深刻な精神疾患へと移行する可能性があります。
② 気分の落ち込み
他人と自分を比較することで、自分の身体や食生活への不満が強まり、「自分はダメだ」と感じるようになります。
特に、低カロリーな食事を“正しいこと”と刷り込まれることで、普通の食事すら“悪”に感じてしまう危険性があります。
③ ボディイメージの悪化

「私の1日の食事」動画を見た後、自分の体を醜く感じたり、価値がないと思ってしまう人が多いと報告されています。
2024年の南カリフォルニア大学(USC)の研究でも、そのことが扱われています。
自分の気持ちを気持ち悪いと感じ、自分の体を大切にしたり、感謝したりする気持ちが薄れる傾向があるのです。
④ 強迫観念と不安感
動画の影響で「完璧な食事」や「正しい食べ方」を求めすぎてしまうと、食事が恐怖や不安の対象になります。
また、炭水化物・脂質・タンパク質といった栄養の構成要素を過度に分析する癖がつくと、日常の楽しみであるはずの食事が義務やストレスに変わってしまう可能性があります。
⑤ 人生の焦点が狭まる
SNSが“食”と“見た目”で埋め尽くされることで、人生の価値観や関心ごとが極端に偏ってしまうことがあります。
これは自己評価や幸福感の低下を招き、結果的に全体のQOL(生活の質)を下げることに繋がります。
対処法

「私の1日の食事」系の動画は、たとえそれが一時的な食生活の改善の意欲を与えてくれるとしても,それがあなたの身体や心に本当に合っているとは限りません。
それでもしも、これらの動画を見たあとに「なんとなく自分が嫌いになった」「今日の食事を後悔した」と感じたなら、次のことを考えましょう。
「この動画は私のために作られたものではない」
「SNSの演出は現実とは違う」
また、「不安になる動画やアカウントはフォローを外す」「食や身体以外の趣味や関心を意識的に取り入れる」などの実際的な行動も、こころを守る一助となるでしょう。
すでに摂食障害の兆候がある、あるいは誰かの様子が気になるという場合は、心療内科や精神科医への相談をおすすめします。
「何を食べるか」「どう生きるか」といった選択の結果は自分自身が受け取るものです。
だからこそ、”動画に出てくる「他人」”ではなく“あなたにとっての健康”を大切にしていきましょう。
食事に限らずだよね。
絵だって上手な人のを見ると自分の下手さに落ち込むとかさ。
人の事ばかり見てると何でもそうなる。
自分自身をもっとしっかり見る事が出来れば、他者の影響をそのまで受けないんだけどね。