角竜や鎧竜が混じって歩く、中には小型の肉食種も
カナダ・アルバータ州の州立恐竜公園(Dinosaur Provincial Park)で2024年に発見された「スカイライントラックサイト(Skyline Tracksite)」は、恐竜の足跡が高密度で保存された非常に珍しい地層です。
従来この地域では、骨の化石は豊富に見つかるものの、恐竜の足跡、特に自然の形そのままの足跡は極めて稀でした。
ところが今回発見された約7600万年前の白亜紀後期の足跡群は、単一の恐竜種によるものではありませんでした。
研究チームはここで、少なくとも5頭のケラトプス科(トリケラトプスを代表とする角竜類)が並んで歩いたと考えられる足跡列を確認。
さらにその間には、三本指の鎧竜(アンキロサウルス類)の足跡や、13cmほどの小型肉食恐竜の足跡も記録されていました。
つまり、異なる種の草食恐竜(小型の肉食恐竜も含めて)たちが集まって、一緒に混じり合いながら行進していたのです。

これだけでも十分に驚きですが、この足跡のすぐ近くに2頭の大型ティラノサウルス類が、これらの草食恐竜の足跡の進行方向とは垂直の方向に並んで歩いていた痕跡が残っていたことです。
研究者たちは、この発見を「白亜紀の一瞬を切り取ったスナップショット」と表現しています。
これらの足跡は、何を意味するのでしょうか?