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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
paleontology

最も保存状態のいい「頭突き恐竜」の化石を発見、モンゴル・ゴビ砂漠 (2/2)

2025.09.18 17:00:26 Thursday

前ページ極めて状態のいい化石を発見

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頭突きが武器として完成する年代を特定

今回の発見が恐竜学にもたらした最大のインパクトは、「頭突きドーム」の進化と成長段階の解明です。

これまでパキケファロサウルス類の頭骨は、成長によってどう変化するのか、その謎が長年議論されてきました。

なぜなら、幼体や若い個体の完全な化石がほぼ見つかっておらず、頭骨の違いが「別の種」なのか「成長段階の差」なのか、はっきりしなかったからです。

こちらはパキケファロサウルスの復元イメージ画像

ザヴァケファレ・リンポチェの標本はこの疑問に正面から応えました。

チームは四肢の骨の「成長線」を調べ、死亡時の年齢を推定。

同時に、CTスキャンで頭骨の内部構造や縫合線を解析しました。

結果として、標本はまだ「10代」だったにも関わらず、すでに頭のドームは完全な大人サイズに達していたことが明らかになりました。

これは「思春期の早い段階で、頭突き用ドームが完成していた」ことを示します。

このドームは、捕食者への防御や体温調節には不向きで、主に仲間への誇示やオス同士の競争――いわば「見せびらかし」と「恋のバトル」のための“武器”だった可能性が高いと結論づけられました。

さらに、今回の標本はパキケファロサウルス類としては最古で、化石記録をこれまでより約1500万年も遡らせる発見です。

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