人間の1年の「質量×移動距離」は、陸上の野生動物の40倍だった
この研究の背景には、人間の活動が地球の動的な姿にどれほどの規模で影響しているのかを、野生動物と同じ物差しで定量比較したいという狙いがありました。
私たちはこれまで、アフリカのサバンナを横断するヌーやシマウマの大移動や、何百万羽もの渡り鳥の往復を自然の壮大な営みとして語ってきました。
一方で、日々の通勤や旅行、季節ごとの帰省や観光といった人間の移動が、総量としてどれほど大きいのかは直感では掴みにくいままでした。
そこで研究チームは、生物群の総質量(Gt,ギガトン)に年間移動距離(km)を掛け合わせる「biomass movement(バイオマス・ムーブメント,この記事では単に『移動量』と記す)」という指標を用い、地球上の移動を同じ単位で比較しました。
人間については徒歩や自転車、自動車、鉄道、航空機などあらゆる移動手段を合算しつつ、乗り物そのものの重さは含めず人の体の移動だけを集計しました。
家畜やペット、野生動物については、個体数や平均体重、年間移動距離に関する統計や論文、推定値を組み合わせて世界全体の合計を推定しました。
鳥類や昆虫のように移動パターンが多様なグループでは、代表的な種のデータと専門家の知見を使って妥当な範囲の見積もりを行いました。
その結果、現代の人間の1年間の移動量は約4000 Gt km / yrという桁違いの規模であることが示されました。
これに対し、陸上の哺乳類と節足動物、そして野生の鳥類を合わせた合計でも、せいぜい100 Gt km / yr前後にとどまります。
つまり、人間の移動量は野生の陸上動物全体の約40倍だと分かったのです。
しかも、人間の徒歩だけでも約600 Gt km / yrに達し、野生動物全体の移動量を単独で上回っていました。
家畜の移動量も約1000 Gt km/yrに達し、人間に匹敵しますが、その多くは牛など大型家畜の存在量の大きさに由来します。
こうして、人間の動きが地球規模の移動量を圧倒している現実が、初めて定量的に描き出されました。
では、これらの移動量は、それぞれどの程度のものなのでしょうか。研究チームが示す比較の例も見てみましょう。
























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