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ミイラが緑に変色したメカニズムが解明される。※イメージ / Credit:Canva
history archeology

銅の棺で発見された「緑色のミイラ」の謎、40年ぶりに解明 (2/2)

2025.11.04 06:30:40 Tuesday

前ページ40年謎に包まれていた緑色のミイラ

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銅イオンがミイラを緑色に変化させていた

今回の研究で明らかになった最大のポイントは、「緑色」の正体です。

エメラルドグリーンの色は、銅合金の棺から溶け出した銅イオンが、遺体の骨や皮膚の組織に深く染み込み、銅由来の鉱物を生み出したことによるものでした。

遺体が分解する過程で、体液や分解産物が棺の内部を酸性にし、銅製の箱がゆっくりと腐食していったようです。

このとき発生した銅イオンが、遺体の軟らかい組織や骨の中にしみ込んでいきます。

時間の経過とともに、銅イオンは骨のカルシウム成分を一部置き換え、皮膚の表面では「緑色の鉱物」を作り出しました。

これはちょうど、青銅の像や古い10円玉が長年で緑色の錆(緑青)に覆われる現象と同じメカニズムです。

また、棺がもともと密閉されていたことで内部の酸素量が少なく、地下室ゆえ温度も低く保たれていました。

これが微生物の活動を抑え、遺体の分解や腐敗が極めて遅くしたようです。

左脚だけが自然な色合いを保っていたのは、後に棺の底が割れたため、棺の中でも差が生じ、左脚だけが銅イオンに直接触れなかった、あるいは乾燥した部分に位置していたためと推測されています。

この研究の意義は、銅などの重金属が人の遺体保存に及ぼす影響や、埋葬環境と死後変化の科学的な相互作用を、これまでにないレベルで解明した点にあります。

過去にも銅や青銅の装飾品による部分的な緑色変色は知られていましたが、全身にわたる現象は極めて稀です。

さらにこの発見は、古代や近世ヨーロッパにおける埋葬の社会的背景、たとえば、銅棺を使えるほど裕福だった家庭や、保存や見た目にこだわるエリート層の存在を考えるうえでも重要な手がかりとなります。

時を超えた緑色のミイラは、銅という素材がもたらす化学反応の神秘を現代に伝えています。

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銅の棺で発見された「緑色のミイラ」の謎、40年ぶりに解明 (2/2)のコメント

ゲスト

銅のパワーでも遺体は腐ると。

ゲスト

緑色の赤ちゃんが本当にあるなら見てみたい

これまでにあるレベル

銅などの重金属が人の遺体保存に及ぼす影響や、埋葬環境と死後変化の科学的な相互作用を、これまでにないレベルで解明した点というのは
銅イオンの付着の有無を比較できる保存された人の遺体が、これまでにないくらい
しっかりしたサンプルとしてある
という点なのかどうか

    ゲスト

    銅と書かれていたので真っ先に思い浮かべたのは緑青が付着した10円玉 読んでいくとやはり緑青 日本人だと馴染みのある緑青だけどまさか条件次第で遺体に染み込み鉱物化するとは思いもよらなかった。
    当時この遺体を発見した人達は驚きというより滅多に無い色の遺体で怖かったのではないだろうか?

ピッコロだー!!!

カルシウムが置き換わったから腕が伸びるんですね。

    ゲスト

    笑笑

ゲスト

>時間の経過とともに、銅イオンは骨のカルシウム成分を一部置き換え、皮膚の表面では「緑色の鉱物」を作り出しました。
>これはちょうど、青銅の像や古い10円玉が長年で緑色の錆(緑青)に覆われる現象と同じメカニズムです。

緑青は単に銅の酸化。全然違うメカニズムやんけ
クソみたいに適当な記事だな

どゆこと

銅製の箱に入れられた水分のありそうだったものがなんらかによって緑色に変色し、更にはミイラになっていた。
このなんらかが銅である事はわかりきっていると言っても過言じゃないし、それの表面分析したら動画析出してました、やっぱり銅でした。どうですか面白いでしょうってこと?
多分意義ある研究なのかもとは思うけど、凄いことなら多分記事の切り取り方違わない?
研究者が言いたいことってほんとに動画緑色にしてましたってことだけなんか。
絶対このミイラに別のストーリーラインがありそうなもんだけどな。
全く凄みがわからんかったわ

ゆき

緑青との比較は一般読者向けの例えかもしれませんが、実際のメカニズムは全く異なります。
銅の表面酸化ではなく、銅イオンが軟組織と骨の内部に浸透し、置換反応や結晶化を伴う生体材料側の変質です。
「青銅像=表面の錆」と「ミイラ=生体組織内の銅鉱物化」は別次元の現象なので、ここを混同すると研究の面白さが消えてしまいますね。

    鈴木

    なるほど、ケイ素質で置き換わった珪化木や黄鉄鉱で置き換わった貝化石を連想すればよいのですね。化石ならば組織の腐った酸性液で周りの砂泥がコンクリ化してノジュールを作るところを、記事の事例では金属銅棺をイオン化したたということですね。
    とすると疑問が湧きます。どうして頭骨全体が緑色なのでしょう?
    棺の蓋からポタポタ落ちてくる雨水や結露水は銅イオンをあまり含んでいないことでしょうから、棺の底に溜まった銅イオンをたっぷり含む酸性水が、毛管現象のように骨やミイラ化した組織の中を(遺体のカルシウムと銅イオンを置換しながら)吸いあがってきたのでしょう。
    とすると、足側の棺の底が抜けて足だけお水に浸かってなかったとしても、長い年月のあいだに体幹の方からつまさき方向へ徐々に浸みわたってもいいように思います。乾燥してたならなおさら速いスピードで浸みわたっていってもいいように思えます。
    棺から取り出されて酸素リッチな雰囲気の中での分析が進むと、色がどのように変わってゆくのか興味があります。キトラ古墳や高松塚古墳のように色が薄くなるのはいやです

ゲスト

授業の銅メッキの実験を思いだす
強烈なアオミドリ

ゲスト

色付けられるならレモンと紫の縞々がいいな

ゲスト

銀の粉末を飲み続けると身体が紫になるって聞いた。本当かどうかは知らない。

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