銅イオンがミイラを緑色に変化させていた
今回の研究で明らかになった最大のポイントは、「緑色」の正体です。
エメラルドグリーンの色は、銅合金の棺から溶け出した銅イオンが、遺体の骨や皮膚の組織に深く染み込み、銅由来の鉱物を生み出したことによるものでした。
遺体が分解する過程で、体液や分解産物が棺の内部を酸性にし、銅製の箱がゆっくりと腐食していったようです。
このとき発生した銅イオンが、遺体の軟らかい組織や骨の中にしみ込んでいきます。
時間の経過とともに、銅イオンは骨のカルシウム成分を一部置き換え、皮膚の表面では「緑色の鉱物」を作り出しました。
これはちょうど、青銅の像や古い10円玉が長年で緑色の錆(緑青)に覆われる現象と同じメカニズムです。
また、棺がもともと密閉されていたことで内部の酸素量が少なく、地下室ゆえ温度も低く保たれていました。
これが微生物の活動を抑え、遺体の分解や腐敗が極めて遅くしたようです。
左脚だけが自然な色合いを保っていたのは、後に棺の底が割れたため、棺の中でも差が生じ、左脚だけが銅イオンに直接触れなかった、あるいは乾燥した部分に位置していたためと推測されています。
この研究の意義は、銅などの重金属が人の遺体保存に及ぼす影響や、埋葬環境と死後変化の科学的な相互作用を、これまでにないレベルで解明した点にあります。
過去にも銅や青銅の装飾品による部分的な緑色変色は知られていましたが、全身にわたる現象は極めて稀です。
さらにこの発見は、古代や近世ヨーロッパにおける埋葬の社会的背景、たとえば、銅棺を使えるほど裕福だった家庭や、保存や見た目にこだわるエリート層の存在を考えるうえでも重要な手がかりとなります。
                
                
























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銅のパワーでも遺体は腐ると。
緑色の赤ちゃんが本当にあるなら見てみたい
銅などの重金属が人の遺体保存に及ぼす影響や、埋葬環境と死後変化の科学的な相互作用を、これまでにないレベルで解明した点というのは
銅イオンの付着の有無を比較できる保存された人の遺体が、これまでにないくらい
しっかりしたサンプルとしてある
という点なのかどうか