「頭がなくても知性がある」ことの意味

今回の研究により、ウニは、「脳がない動物」どころか、「脳が表面全体に散りばめられた生き物」だった可能性が示されました。
この発見は、生物がどのようにして「考える力」を進化させてきたかという問題に新しい光を当てました。
私たち人間のように、頭に脳を集中させるやり方は進化の一つの選択肢にすぎず、ウニのように体全体を使って環境を感じ取る方法も、もう一つの答えだったのかもしれません。
ウニは、まるで「頭を分散させた知性」の原型のような存在なのです。
実際、研究チームの一人であるジャック・ウルリヒ=リューター博士(ベルリン自然史博物館)は「我々の結果は、従来型の中枢神経がなくても脳のような構造を生み出せることを示しています」と述べています。
これは、進化の過程で“知性”が必ずしも脳という形をとる必要はないことを意味します。
この「分散型知性」の発見は、科学だけでなく技術の世界にも刺激を与えています。
たとえばロボット工学では、ウニのように体の各所に“小さな頭脳”を配置し、それらが互いに連携して動く「分散制御」という考え方があります。
もしウニのような構造を応用できれば、壊れにくく、柔軟に動作する新しいタイプのロボット設計につながる可能性があります(筆者の見解)。
また、本研究で扱われたのは地中海のヨーロッパムラサキウニ(Paracentrotus lividus)だけですが、論文の著者らはヒトデやナマコなど他の棘皮動物でも同様の「全身が脳」状態が成立している可能性を指摘しています。
事実、近縁のヒトデ類では腕の先端に簡単な眼が発達する例も知られており、棘皮動物全体で脳のない高度な神経系という進化戦略が共有されているのかもしれません。
もしこれらの生物も同じように「全身で感じ、全身で考える」仕組みをもっているなら、
脳のない知性は、生物進化の中で広く採用された戦略の一つだったと言えるようになるでしょう。
もし遠い将来、人類が未知の惑星を訪れた時には、分散型の神経系を持つ知的生命体に遭遇するかもしれません。

























![[コロンブス] キレイな状態をキープ 長時間撥水 アメダス 防水・防汚スプレー420mL](https://m.media-amazon.com/images/I/31-OcmTs2LL._SL500_.jpg)

![シルバーバック【カンタン!たのしい!水の生きもの砂絵セット】 幼稚園 小学校 入園 入学 お祝い プレゼント 準備 ([バラエティ])](https://m.media-amazon.com/images/I/515gZ4F-QYL._SL500_.jpg)
























最後にして最初の人類に出てくる火星人類かと思った。
人間も実は「腸」が「メインコンピュータ」で、脳は「オフ端」に過ぎない……という説があります。
(コンピュータに例えると)
稀に、心臓移植等でドナーの記憶が移植され残っているのも、脳以外の神経細胞にも記憶等が蓄積される為かもしれませんね
脳と精巣の遺伝子発現は酷似しているらしいですぜ
ということは?
凄く面白い話でした。いままでの常識を覆されるような、目から鱗が落ちるようなワクワク感を覚えながら読みました。筆者が言うようにロボットへの応用や、こういう生物がどう世界を認識しているか等、今後の研究発展展開が楽しみな分野だと思いました。
>ヒトのように“前が顔・後ろが胴”という一本道の体ではなく、ウニは“どの方向も正面になり得る円形の体”をしています。
>もし体の周囲どこからでも外界に反応して動きたいなら、「頭の役」を一か所にまとめるより、外周ぜんぶに薄く広く配るほうが都合がよいはずです。
というのは棘皮動物に限った話ではなく、クラゲのような腔腸動物も同様なので、クラゲもまた全身の神経系が脳と同様の働きをしているかどうかを確かめて欲しい。
前後がハッキリしている動物でも脊椎動物と節足動物などでは腸の流れが正反対で、ヒトの肛門に当たる部位が口で、そっちに眼がある動物の方が個体数は遥かに多いですね。
腸の流れが逆なだけで、口や目がある方に脳があるのは節足動物も人間も変わりがありません。
節足動物の少なくとも一部は脳の他に胸部や腹部等に大きな神経の塊があって脳に匹敵する重要な働きをしている事が知られていますが、それは人間も同じ事で、人間もまた腹部等に腸管神経業を始めとする脳に匹敵する大きな神経のネットワークが存在している事が知られています。
人間の脳も同じ仕組みだと本で読んたことがあります。熱いものに手を触れて思わず手を引っ込めるという状況で、脳が指に手を引っ込めなさいと命令してからだと反応が遅すぎる。装置を使って計測すると実際は手が熱源に接触する→手が危険を察知して自ら引っ込む→脳が危険を察知して危険回避を命令するという流れになるとのこと(もしかしたら察知自体は先だったかも。でも脳波が届くのは行動の後)。脳の命令は状況の認識に過ぎない。すべてを脳に頼っていたら助かる命も助からないということ。これは運動神経が並外れて優れた人の話ではない。
ちなみに私はこれを障害を抱える人の暮らしに関する本で読んだ気がします。生物や医療への関心がより良い社会のあり方に繋がれば嬉しいです。
脊髄反射のことですかね?
どおりで美味しくないわけだ
美味しかったです
ウニの可食部は脳の働きをする神経がある外側の部分ではなく、普通の内蔵の一部である卵巣の部分なので、この記事の話は味とは関係ありませんよ。
確かに移動するにしても単純反射だけでは出来ないもんな。
神経ネットワークそのものが「脳」ならその問題もクリア出来る。
奴らは仄暗い水底にて、星辰が揃うのを待っているのだ
ああっ…昆布にっ!昆布にっ!
全身に視細胞があってそれを処理する頭脳がある・・・・・ ウニの視界はF-35みたいに全周見えているってことか? SFぽいな。
というかこっちの方が元々で、高速移動するようになって、前後左右上下ができると、脳やら目やら口やら手(触手)を前方(進行方向)に集中させる方が有利になってその方向に進化(変化)するんでしょうね。
昆虫や貝類のような前口動物と、我々脊椎動物のような後口動物は、発生的には前後逆だけど、どっちも目口脳手は進行方向に集中してるしね。
地動説が最初に公表されたときも、同じ衝撃が社会に走ったのでしょうね。それまで真理と見なされてきた常識が、あっさり覆される。
でも、これこそ科学の醍醐味なのかも。こうした「大転換」には、ある種の爽快感がありますものね。
「科学ー特に自然科学ーにおける真理は、次の新しい知見に到達するまでの暫定的な真理」という言葉を聞いたことがありますが、的を射ているのかも。
つまり我々が食べてる美味しい部分は…
…まあ美食家の中には一番美味しいのはアレという人もおるし
我々が食べてる美味しい部分は「卵巣」、即ち
>「胴体」を特徴づける遺伝子はウニの場合、腸管や水管系(ウニの体の中で水分を循環させる器官)など体の内側の一部
の中のそのまた一部であって、
>ウニの体の外側部分は、胴体というよりほぼ「頭」
の方ではありませんよ。
実質全体が脳みそとかクソビビる()
もしかしたら我々は知的生命体をそうとは知らずに食べているのかも。
脳がある事と知的生命体である事は全く別の話です。
なら、インターネット全体が1つの知性、意識を持っていてもいい?
「インターネット全体」の情報全部を観測してまとめあげる主体があるなら。
現実にはそんなもの想定しようがない
ウニ「つまり俺は全身が脳でありお前より賢い」
アズガルド流脳筋理論
タコは足の一つ一つに脳がついてると聞いたことがあります
トゲや管足のコントロールに多くの神経細胞を回す必要があったからだったりして
ふむ、全身だの脊椎だの、、
そういやあおいらの脳はさっきどっかに置いといたんだけど、何処だったっけ?
人間並みの知能があるのに行動で示せないだけならかわいそう
ロボットに接続させて会話してみたいお
系統は大きく異なるけれど、放射相称動物の刺胞動物は散在神経系が網巡っています。また胃を中心とする環状のネットワークを有することも共通しています。系統によっては傘の裾に多数の眼点があり、神経を介して筋肉とつながっています。クラゲも「慣れ」という学習(繰り返し触り続けると、攻撃や避反応が鈍くなる。きっとクマノミと宿主もそうかも)はします。とすると、刺胞動物も全身脳と言ってもよいのでしょうか?
棘皮動物のナマコ類は、5回放射相称を捨てて、左右や前後のある動物になりました。水管を使っての移動の方向性もあります。神経系に脳っぽい構造や役割分化はあるのでしょうか?
以前の科学記事で、「クモヒトデに古典的条件付けが成立した」という趣旨がありました。また(以前、磯遊びで偶然に観察しました)、クモヒトデが5本の触手を使って水底を高速に移動する際、実に巧みに触手を使い分けます。何か高度な神経基盤をもっていそうに思えます。
ウミシダは、岩から剥がすと、(ウニでいえば肛門のあたりにある)複数の足みたいなもので岩肌を歩いてゆき、適地でガッチリしがみつきます。あの動きも、ぼやっとした神経網でやってると思えないです。
とても興味のある記事でした
面白かったです。
これからの未来どうなるか楽しみです。
マイティーソーの筋肉理論の証明になるかと思ったけど、そうではなかったか。
視細胞がすごい発達してるし、360°見えてるって凄いや
しかし記憶領域は無いんですよね。
であれば知能があるとは言えませんね。
頭がウニってそいうことだったのか( ´゚д゚`)