液体が固体のように「パキッ」と折れる瞬間を発見――研究者は思わず機械の故障を疑った
液体が固体のように「パキッ」と折れる瞬間を発見――研究者は思わず機械の故障を疑った / Credit: Drexel University
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液体が固体のように「パキッ」と折れる瞬間を発見――研究者は思わず機械の故障を疑った (4/4)

2026.04.08 18:35:35 Wednesday

前ページ水でさえ固体のように「パキッ」となる可能性がみえてきた

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そういえば子供の頃に遊んだ「スライム」もブチッとなった

そういえば子供の頃に遊んだ「スライム」もブチッとなった
そういえば子供の頃に遊んだ「スライム」もブチッとなった / Credit:Canva

「液体を速く引っ張ると固体のように割れる」と聞いて、なんとなく既視感を覚えた方もいるかもしれません。

そこでここからは少し論文の話を離れて懐かしの「スライム」について考えています。

子供の頃に遊んだあのスライム玩具や、水に片栗粉を溶いたものをゆっくり指でつまんで引き上げると、だらーんと長く伸びていきます。

ところが同じスライムを思い切り叩いたり、勢いよく引っ張ったりすると、どうなるでしょうか。

急に硬くなって跳ね返したり、「ブチッ」と音を立てて切れたりします。実はこれ、理屈の上では今回の発見の「親戚」にあたる現象です。

科学の世界ではこうした性質を持つ液体を「ダイラタント流体」と呼びます。

ゆっくり力を加えると液体のように流れ、素早く力を加えると固体のように振る舞う――まさに今回の”折れる液体”と同じ方向を向いた現象です。

そして時間とともにスライムの水分が抜けていくと、この「ブチッ」はどんどん起きやすくなります。

遊び始めた頃は何度引っ張ってもだらりと伸びていたスライムが、翌日には触っただけで千切れるようになる、あの経験を覚えている人も多いはずです。

水分が減ると中身の分子が身動きを取りにくくなり、流れて逃げる余裕を失うので、ちょっとした引っ張りでも簡単に”折れて”しまうわけです。

またスライムで熱心に遊びすぎて、ほこりや砂粒、手の汚れなどが混じった場合もブチッとなりやすくなった経験もあるでしょう。

こちらは水分に加えて異物が折れやすさの原因になります。

これらの異物は、スライム本体の分子とは全く結びつかない「よそ者」です。

スライムから見ると、異物が混じった場所は分子同士の手のつなぎが途切れた空白地帯のようなものになります。

材料工学の言葉で言えば、異物の周りには「応力が集中する点」ができてしまうのです。

ではスライムと今回の発見は同じものなのか、というとそうではありません。

スライムはもともと分子同士の結びつきがとても強く、誰が触っても明らかに”変な液体”だとわかる特別な物質(複雑流体:complex fluid)です。

これに対して今回ドレクセル大学のチームが示したのは、そうしたスライムのような複雑流体(complex fluid)ではない普通の液体(simple liquid )であっても、十分な速さで引っ張れば同じように”折れる”瞬間がやってくる、という事実でした。

つまりこれまで「スライムのような奇妙な液体だけの特技」だと思われていた現象が、実はすべての液体に眠っているかもしれないという可能性を開いたのです。

子供の頃にスライムを引きちぎって遊んだあの感触は、もしかすると「液体の折れ」という物質の最も深い秘密への入り口だったのかもしれません。

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液体が固体のように「パキッ」と折れる瞬間を発見――研究者は思わず機械の故障を疑った (4/4)のコメント

ゲスト

液体の破断は特に珍しい現象ではありません。
水の破断はキャビテーションとして、撹拌装着や船舶等のスクリューが高速回転しているときのプロペラの表面や、超音波洗浄機・加湿器の槽内で発生しています。
指や首を曲げた時にポキッと鳴るのも関節内液(滑液)のキャビテーションです。
今回の研究によりこれらの現象も含め液体が20kg/cm2で破断することを明らかになったことで、キャビテーションによる損傷を低減する技術の進歩が期待されます。

    ゲスト

    キャビテーションは「蒸気の泡の発生」であり、「液体自体の破断」とは全く異なる現象です。

    ゲスト

    折れた瞬間の衝撃と、折れた瞬間にそこに一瞬真空状態ができる(気圧が低いから蒸気になるけど)、って考えると
    真空が元の気圧に戻る時の衝撃と、折れた時の衝撃が共鳴してんじゃない?
    逆に言えばタイミングをずらして打ち消し合えば衝撃消せるんちゃうっていう

    ゲスト

    キャビテーションを語りたい方ですね

    ゲスト

    折れた瞬間にそこに一瞬真空状態ができる…って、そもそもキャビテーションの時には丸い泡が無数に発生するだけで、折れてなどいないじゃん!
     流体が流動する間もなく千切れるから折れるわけで、それに対して液体が流動しているからこそ(液体に面状の割れ目・裂け目が出来るのではなく)泡が丸くなるのだから、丸い泡が出来る以上、キャビテーションは記事で紹介されている「液体の破断」とは全く異なる現象だよ。

ゲスト

勢いよく伸ばすとプチッて切れるのは知ってたけど、そもそもスライムとか粘度の高いのって、固体かと思ってた。よく考えれば液体なんだよな

    ゲスト

    普通に鋏で切れるけど

    通りすがり

    シリコンシーラーや水飴、高温で融けたガラス等々も鋏で切れるのですから、鋏で切れる事と、液体であるか否かは関係無いでしょう。

ゲスト

えぇ…こんなんチューイングキャンディとか飴でもなるから子供の頃から気づいてたわ

口の中でも起きる
噛み締めた後、素早く口開けるとパチンって破断するお菓子があることに気づいた人は多いはずだ

ゲスト

>スライムを思い切り叩いたり、勢いよく引っ張ったりすると、どうなるでしょうか。

>急に硬くなって跳ね返したり、「ブチッ」と音を立てて切れたりします。

 そりゃあ「スライム」の話じゃなくて「ミーバ」だろ!

ゲスト

キャビテーションは流速と圧力のエネルギー保存則で説明できる事象なので今回の話題はそれとは別事象ですね。

パキッと破断するのであれば、破断の開始点に応力が集中するとか、その材料がどの様な結晶粒界になってるかなどの材料工学の視点からの研究もなされるのでしょうね

gdesu

 片栗粉を湯で練ったものを素早く捏ねると割れるのは子どもの頃から経験していました。
 だから驚かないのは私だけですか?
   (参考70才の私です)

    ゲスト

    片栗粉はスライムと同じ理屈
    でもその現象は「親戚」みたいなものであり「本人」ではありません

    それと同じ現象が水のような全ての「液体」で発生する可能性がある
    「液体」が金属のようにパキッと断裂すると想像できましたか?

    できていないのに驚かないのは経験値で驚かないように
    心がブレーキをかけているからです

ゲスト

粘性に対する垂直成分力に上限があり、離散的特性があるのだとすると、流体の層流から乱流への転換点や、カルマン渦列の起点の解明に関連したりするのかな。気圧によって20kg/cm2が変わったりするんだろうか?

    ゲスト

    層流、乱流、カルマン渦列はいずれも流れてはいるわけですから、上限には達していない事になりますので、関係無いと考えられます。

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