戦場の鉛が、太陽を受ける側へ

最後に、少しロマンチックな話を。
今回使われた弾丸が作られたのは、日本でいえば戦国時代の終わりから江戸時代の初め。
ヨーロッパでは三十年戦争や宗教戦争のまっただ中です。
かつて誰かを撃つために鋳造された鉛の玉が、土の中で、あるいは誰かのコレクション棚で、ひっそりと400年を過ごしてきました。
それがドイツの研究室に届き、溶かされ、電気を流され、黄色い粉になり、最終的に太陽の光を電気に変える装置に組み込まれる。
かつて命を奪うために作られたものが、今度は命を支えるエネルギーを生む側に回る。
「刀を鋤に変える」という古い言葉がありますが、これはまさにその現代版なのかもしれません。
eBayで400年前の弾丸を買い、真剣な顔でそれを溶かして太陽電池にしてしまう科学者たち。
その突飛な光景の奥には、「どんな過去の負の遺産でも、未来のエネルギーに変えられる」という、静かで力強いメッセージが確かに流れています。
もしあなたの家にいつかペロブスカイト太陽電池が届く日が来たら、そのパネルの中の鉛は、誰かが捨てた古いバッテリーや、土の中で眠っていた弾丸から生まれ変わってきたものなのかもしれません。
古い弾丸が陽の光を受けて電気を生む日は、研究室の中では、もう始まっているのかもしれません。





























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