オスでは不安様行動、メスでは社会的行動
またデブリーズ氏らの研究では、乳化剤によってマウスの行動にも変化が見られました。変化には性差があり、オスでは不安様行動(人間における不安行動)が変化し、メスでは社会的行動をしなくなったとのこと。
このことからも、乳化剤が起こす腸の炎症は、脳や行動に影響する可能性があるといえます。
性差がある体の機能としては免疫システムが知られていますが、免疫システムは腸内細菌を管理するところでもあります。昨年末に日本人がノーベル賞を受賞したことで知られる免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ(ニボルマブ)」についても、その有効性には性差があるそうです。
https://www.carenet.com/news/general/carenet/46208
デブリーズ氏も、マウスの行動の変化に性差があるメカニズムについては、免疫システムが関与している可能性を考えているようです。
冬のアイスはとけるのを気にせずのんびり食べられて、幸せな気分になりますよね。しかし、まだマウス実験とはいえ、乳化剤の入ったアイスを食べると不安が増強する可能性があるなんて…。まあ、「食べたら太るかも」という「不安」は前からあるんですけどね。
reference: medicalxpress / written by かどや