標準的な回転をしない銀河を調べたら違う結果に!
この説の真偽を確めるため、SISSAの研究チームは今回、標準的な回転の仕方をする銀河以外の銀河の回転曲線を分析することにした。72の低表面輝度銀河(地球から見た時の表面輝度が夜空の環境よりも少なくとも1等級以上低い希薄な銀河)と、34の矮小円盤銀河(ディスク構造を持つ、数十億個以下の恒星からなる小さな銀河)が対象となった。
その結果、銀河に存在する天体の重力加速度の合計とその中の通常物質の関係に加えて、銀河の半径と形の関係が明らかになり、ケース・ウェスタン・リザーブ大学の研究チームが過去に示した結果よりも実態はさらに複雑なことが分かった。
研究チームの一員であるパウロ・サルッチ氏は、「これは、以前示された経験的関係が間違っていたことを示すとだけでなく、銀河に暗黒物質が存在することに対する疑いを拭い去る研究結果です」と、研究価値を語っている。
さらに、今回新たな関係が見つかったことで、暗黒物質の性質を理解するための重要なヒントが得られる可能性もある。

暗黒物資が漆黒のベールを脱ぎ捨て、その正体を露にする日はまだまだ先かもしれない。
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