バクテリアは邪魔者ではない?
この働きは、バクテリアが「硝酸塩(nitrate)」と呼ばれる化学物質と相互作用することで起こります。
硝酸塩は唾液腺に吸収されたのち、口内に唾液を排出する機能を持つことが近年の研究で証明されました。そして、口内にいる数種のバクテリアの中には、この硝酸塩を利用して「亜硝酸塩(nitrite)」に変化させます。

この亜硝酸塩は、血管拡張を引き起こす一酸化窒素の製造を促進するための極めて重要な物質なのです。ベスコ氏は「ひとたび亜硝酸塩が作られ、唾液と一緒に体内に飲み込まれると、血液循環の中で吸収され一酸化窒素へと変化する」と説明しています。
つまり、バクテリアはいつも邪魔者とは限らないということなのです。