南米エクアドルにある「タンク・ロマ」という発掘所で、20体を超える古代ナマケモノ「Eremotherium laurillardi」の化石が発見されました。
年代測定の結果、化石は更新世(約260万年〜1万年前)末期のものと特定されています。
更新世末期と言えば、最終氷期の時代。過酷な気候変動により、多くの哺乳類が絶滅した時代です。
しかし今回見つかったナマケモノの死因は、気候とまったく関係ありませんでした。カリフォルニア大学などの研究によると、なんと彼らは自らのフンが原因で死んだというのです。
古代のナマケモノは超巨体だった
古代ナマケモノは現生するナマケモノとは違い、体長は3mから最大で8m、体重は3トンにも達する巨体でした。
そのため、今のような樹上生活ではなく地上を徘徊していたようです。
彼らはおよそ3500万年前の南アメリカに出現し、最終氷期にその他の大型哺乳類とともに絶滅しました。
このような大型哺乳類の絶滅について、ある専門家は「初期人類の狩猟が原因だった」と言い、別の専門家は「氷河期の気候が原因だった」と主張しています。
種全体の絶滅理由はその2つが有力ですが、今回の22体のナマケモノの死亡理由に関しては違いました。