同じ社会的動物でも個体差がある

会いたい欲求の謎を解明するために、研究者はゼブラフィッシュの脳にご褒美を与える報酬回路と、苦痛や恐怖を与えるストレス回路に着目しました。
上の図のように、ゼブラフィッシュの90%は仲間に会うことで報酬系が作動する一方で、孤独癖のある10%は報酬系が作動せず、仲間に会っても嬉しさを感じません。
2020.06.16 12:09:45 Tuesday
point
孤独でいると、はじめは人と会いたいという気持ちが高まりますが、あまりに長い孤独は、逆に人から会いたい欲求を奪うだけでなく、会うことに恐怖すら与えます。
この不思議な逆転現象は経験的によく知られていましたが、科学的には原因は不明でした。
そこでイギリスの研究者は、人間と同じように社会性の魚(ゼブラフィッシュ)を使って、長い孤独により社会性が失われるメカニズムを解明することにしました。
ゼブラフィッシュは社会性を持つ生物ですが、約10%の個体は生まれつき他の個体との接触を嫌う孤独癖を持つことが知られており、様々な角度から孤独を研究するには最適の生物なのです。
実験を行った結果、会いたい欲求を奪い、恐怖を与えるのは「欲求の変質」が原因だと判明します。
どのようなメカニズムが働いて、会いたい気持ちが変質してしまったのでしょうか?
目次
会いたい欲求の謎を解明するために、研究者はゼブラフィッシュの脳にご褒美を与える報酬回路と、苦痛や恐怖を与えるストレス回路に着目しました。
上の図のように、ゼブラフィッシュの90%は仲間に会うことで報酬系が作動する一方で、孤独癖のある10%は報酬系が作動せず、仲間に会っても嬉しさを感じません。
カテゴリー覧
人気記事ランキング
Amazonお買い得品ランキング
動物のニュースanimals plants news
もっと見る【五大湖のヌシ】ケネディ時代から生きる最長齢のイワナ「メアリー・キャサリン」
世にも珍しい「オレンジ色のサメ」を発見、コスタリカ沖【画像あり】
肉食獣オオヤマネコ、英国への再導入が決定!
イルカとクジラが一緒に遊ぶ様子の観察「異なる種族が並んで泳ぐ理由とは?」
ネコは「ヒゲ疲れ」で食事をやめるという研究
注目の科学ニュースpick up !!
1959年に南極で行方不明になった科学者、66年越しに遺体を発見
超大型無人潜水艦「エクスカリバー」を”地球の裏側”から遠隔操作することに成功
酸素を呼吸する新たな結晶を発見