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あなたはどう? 夢に絵がつかない「アファンタジア症状」の新事実が判明

2020.07.05 07:00:29 Sunday

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Credit: Unsplash

夕陽に輝く砂浜、打ち寄せるさざ波、水平線の上をゆく小鳥たち…

目を閉じた状態で、この風景を頭に思い描くことができますか。おそらく、ほとんどの人が苦もなくできるでしょう。

しかし、こうした「頭の中でイメージを視覚化する能力」は誰もが持っているわけではありません。

この脳内イメージングができない症状をアファンタジア(Aphantasia)」と呼びます。

例えば、小説を読むとき、文章の意味は理解できても、人物や情景の視覚化ができなかったり、睡眠時の夢に絵がついていなかったりするのです。この症状は、全人口の2〜5%に現れると言われます。

その存在は1800年代から知られているものの、それ以後、詳しい研究はほとんど進んでいませんでした。

しかし今回、オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学により、アファンタジアに関する新たな事実が判明しました。アファンタジアは、単に視覚イメージの欠如だけでなく、他の感覚にも影響していたのです。

「過去の想起」や「未来の想像」が視覚化できない?

研究では、667名の被験者(うち267名がアファンタジア)を対象に、夢や記憶、視覚化、トラウマ反応などを含む8つのアンケート調査を行いました。アンケートはこちら(英語)から閲覧可能です。

例えば、視覚イメージの鮮明度アンケートでは、記憶の鮮明度を1(内容は分かるが、絵がまったく付いていない)〜5(通常の視覚と同じくらい鮮明)段階で評価してもらいました。

本研究は、アファンタジアに関する最も大規模な調査となっています。

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実際のアンケート/Credit: aphantasia

結果、アファンタジアの人には、「過去を思い出すこと」や「未来を思い描くこと」など、記憶イメージを用いる認知機能に低下傾向が見られました。これは、イメージの視覚化に、記憶の想起プロセスが重要であることを示唆しています。

他にも、夢を見る頻度が少なく、夢の映像も鮮明でなかったり、最初に述べたように、夢に映像がついていなかったりしました。アファンタジアの人が見る夢は、まるでラジオドラマのように音声だけの場合があるのです。

次ページ視覚だけじゃない。他の感覚機能にも影響

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