活動銀河核のジェット
ではこの形状になった理由は何なのでしょう?
こうした活動銀河核のブラックホールは、約10個に1個ほどの割合で、膠着円盤の両極からジェットと呼ばれる高エネルギー粒子を光速に近い速度で噴出させています。
ジェットが銀河の端にあるガスに衝突すると高エネルギー粒子が減速し、やがて銀河中心に向かって逆流し始めます。
このとき粒子は磁場を中心にらせん状に高速で移動し、広い領域に拡散します。それが戦闘機で言えば翼にあたる部分を作り出しているのです。
この領域を専門用語では電波ローブと呼びます。
強力な電波を放つ活動銀河核と、ジェットの噴出によって形成される電波ローブ。これがTIEファイターのような形状を宇宙に作り出した原理です。