ゼロ・エミッションを成し遂げるかも!
この新しいリサイクルアプローチでは、高価な触媒を必要としません。それどころか、水素生成に必要な材料すべてを廃水処理場で調達できるのです。
また、この方法はバイオソリッドやバイオガスに含まれる炭素を捕捉し、温室効果ガスの大気放出を防げます。
そのため将来的には、ゼロ・エミッション(廃棄物の排出がゼロである仕組み)に近い廃水処理地区の実現も可能でしょう。
さて、この画期的なリサイクルの中心となっているのが、研究チームの開発したリアクター(化学反応装置)です。
これは従来のリアクターを最適化しており、シャー氏によると「これほど驚異的な熱と質量の統合を実現できるリアクターは他にありません」とのこと。
このリアクターは特許取得済みであり、廃水処理以外にもバイオマス、プラスチック、コーティング産業に応用できる可能性があります。
現在、この研究はサウスイースト・ウォーター社の支援を受けており、製造中の実験工場で新水素生成技術を試験する予定です。