強く望まれて生まれてきた子供たち
同性の親を持つ子供が優秀になる原因を調べるにあたり、研究者が最初に目をつけたのは、親の社会的・経済的地位でした。
というのも、異性の親を持つ子供に比べて、同性の親を持つ子供は高い経済的地位を享受している傾向があったからです。
そのため研究者たちは第一の要因として、子供に対する十分な投資を挙げました。
ただ興味深いことに、両親の社会経済的なを変数を取り除いた場合でも、同性の親を持つ子供の優秀さを完全に削除することはできなかったそうです。
この結果は、子供たちの優秀さの背景には単なる豊かさ以外の何かが存在していることを示唆します。
その、見えない要因として、研究者は子供を得る過程に着目しました。当然ながら、同性の親同士では自然に子供が産まれません。
そのため子供を得るには養子縁組や体外受精、代理母との契約といった、複雑な手続きや高額の費用が必要となります。
しかしこのような過程を経ることが結果として、望まれない子供が産まれる可能性を防ぎ、得られた子供に対するプライスレスな愛情の投資を可能にしたと、研究者たちは結論しました。
第二の要因は、子供に対する愛情だったのです。
強く望まれて産まれてきた子供たちは、両親がそれほど経済的に豊かではなくても、学業に集中できるような家庭環境になりやすいのでしょう。