羽は体を不自由にする?
OISTのエヴァン・エコノモ教授は「働きアリはもともと飛翔能力を持つ昆虫から進化しました。そのため、私たちは、羽を失くすことが地上作業に適した肉体の獲得に繋がったのではないかと以前から仮定していたのです」と話します。
空を飛ぶ鳥や虫を見てうらやましく思うこともありますが、実際、飛翔能力は体の構造に強い制約を課します。例えば、飛翔昆虫では、羽のための筋肉が胸部の大部分を占め、ときには50%以上をおよぶのです。
これは頭や足、腹部を自由に動かすための筋肉が拘束されることを意味します。
反対に、羽の筋肉がなくなれば、その分だけ胸部にスペースが空き、その他の筋肉を増強、再編成できるのです。