音楽の印象は経験に支えられているのか?
音楽が人に与える心理的な効果は、リスナーの経験に起因するものなのでしょうか? 心理学的な音楽の基本設計が影響しているのでしょうか? ここには長年の議論があります。
では、乳児が子守唄でリラックスするのは、両親が歌っていたという経験が元になっているのでしょうか?
ハーバード大学音楽研究所の主任研究員であるサミュエル・メール氏は、そのような疑問が今回の研究の動機になったと説明しています。
研究から得られた結果は、この問いを否定するものでした。乳児の経験から見れば不慣れなメロディーと言語で歌われた異国の子守唄を聞いても、リラックス状態を示したのです。
これは乳児が歌の普遍的な要素に反応したことを示すものです。