「寒中水泳はしない方がいい」、その理由は?

しかし、マルッチ氏は「冷水に浸かるリスクが潜在的な有益性を上回るため、寒中水泳はしない方がいい」と指摘します。
低温環境は人体に強い影響を及ぼし、心拍数や血圧を急激に上昇させ、基礎疾患のある人では心臓発作や脳卒中を引き起こすことがあります。健康な人でも冷水に長時間いると反応速度が鈍くなり、脳が混乱して、水中から自力で出られなくなるのです。
ポーツマス大学のヘザー・マッセイ博士は、寒中水泳をする際の留意点を挙げています。
・冷水に浸かる前に、基礎疾患がないこと、体調が万全であること
・冷水に慣れている人や監視人の付き添いがあること
・寒くなったらすぐに出る
・水中から出た後に、すぐ体を温められる衣類や室内を準備
・できるだけ体を動かして、自然に体温を上げる
・すぐに熱いシャワーや湯船に使ってはいけない(変則的に血圧が変化することで失神リスクが高まるため)
これを踏まえ、マルッチ氏は「寒中水泳を認知症予防の手段にするよりも、ヒトの体内でRBM3の生産を促進する新薬を開発することが重要」と結論します。
そのため、認知症予防といって、無理して寒中水泳をするのは控えた方が良さそうです。