寒中水泳が認知症の予防に?
寒中水泳が認知症の予防に? / Credit: jp.depositphotos
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世界初、”寒中水泳”をする人から「認知症を予防するタンパク質」を検出!

2020.10.23 Friday

イギリス・ケンブリッジ大学の研究チームは、寒中水泳に認知症のような神経変性疾患を予防する可能性があることを発表しました。

同チームが2015年に発表した研究で、「RBM3」という低温ショックタンパク質にマウスの認知症の進行を抑制する効果が特定されており、このタンパク質は主に冬眠をする哺乳動物に見られます。

しかし、この度の最新研究により、寒中水泳をする人の血中から世界で初めてRBM3タンパク質が検出されたのです。

本研究は、科学雑誌にはまだ掲載されておらず、オンライン上で発表されています。

bbc https://www.bbc.com/news/health-54531075 , iflscience https://www.iflscience.com/brain/cold-water-swimming-could-help-protect-against-dementia-suggests-new-research/

冬眠する動物は自動で脳を修復していた?

「冬眠能力」を持つ熊(クマ)
「冬眠能力」を持つ熊(クマ) / credit: depositphotos

研究チームは以前より、多くの哺乳類に見られる冬眠能力」に注目してきました。

認知症やアルツハイマーのような神経変性疾患は、初期段階に、内の細胞間の接合部分である「シナプス」を破壊し始めます。それが進行すると、記憶障害といった認知症の症状が現れ、最終的に脳細胞全体を破壊します。

一方で、チームの興味を引いたのは、冬眠を始めた哺乳動物でもシナプスの結合破壊が見られることです。

彼らのシナプスは、冬眠している間に約20〜30%が失われていました。ところが、春に目覚めて体温が上昇すると、シナプスの結合も再形成されていったのです。

これは自然な脳機能の修復を意味するのですが、その鍵は哺乳類が持つ「低温ショックタンパク質(英: cold-shock protein)」にありました。

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