紅茶好きは遺伝子のせい?
紅茶には様々な健康効果が知られています。
紅茶に含まれるポリフェノール(テアフラビン)は老化、酸化ストレス、高血圧を抑制する効果があり、カフェインは糖尿病の予防に役立ちます。
また近年の研究では、1日3杯ほど紅茶を摂取することで、脳卒中のリスクが減少することもわかってきました。
一方で、近年の遺伝子解析技術の進歩により、お酒やコーヒーの消費量といった、個人の好みに過ぎないと思われてきた傾向も、遺伝子の僅かな違いに原因があるとわかってきました。
人間のDNAは60億個の塩基によって形成されていますが、たった1個の配列が違うだけで(一塩基多型)、体質や食べ物に対する好みに大きく影響してしまうのです。
そこで今回、日本の東京大学の研究者たちは、日本人集団における紅茶好き度合い(消費量)を決定する遺伝子を探すことにしました。
紅茶に対する個人の好みが遺伝子に基づいているならば、消費量が多い個人と少ない個人の間でDNA配列に何らかの差がみつかるはずです。
果たして日本人を紅茶好きにしてしまう遺伝子は存在するのでしょうか?