史上最強の国は「大英帝国」
そこでボンマス教授が最強の国に選んだのは「大英帝国」です。
諸説ありますが、その始まりは1500年代後半と言われ、繁栄期間が「第1帝国」と「第2帝国」に分けられます。
世界各地に植民地を作って支配域を拡大し、最盛期の領土(モンゴル帝国のように繋がってはいないものの)は、約3370万平方キロとモンゴル帝国を超えます。
下図の旗が立っているエリアはすべて大英帝国の実質的な支配下にありました。
ボンマス教授は「あまりにも巨大だったので今日では理解に苦しむでしょう。支配域は陸地だけでなく、世界の海も含まれました。文字通り、太陽は大英帝国の上に沈まなかったのです」と述べています。
また、大英帝国は多くの植民地の他に、「英連邦王国(コモンウェルス・レルム)」と呼ばれる、英国元首をトップに置く国家を世界各地に持つことで、安定した繁栄期が長く続きました。
大英帝国の終わりは、香港を中国に返還した1997年で、大多数の歴史家の意見が一致しています。
実に400年近くにわたり、大規模な領土の維持と繁栄を誇った大英帝国こそ、世界征服に最も近づいた国と言えるでしょう。