モデルナのワクチンはより優秀かもしれない
一般的なインフルエンザのワクチンとは異なり、モデルナ・ファイザー・アストラゼネカの開発している新型コロナウイルスのワクチンは額面通りの性能を発揮するには、どれも3週間から4週間の間をあけて2回目を接種する必要があります。
そのため、少なくない人々が2回目の接種を受ける前に感染する恐れがあります。
しかし最新の報告では、モデルナのワクチンは他社と比べて1度目の接種時点でより好ましい結果が出ていることがわかりました。
1度目の接種時点での有効率は、ファイザーのワクチンが52.4%である一方、モデルナのワクチンは80.2%とのこと。
またモデルナのワクチンの接種を受けた場合、不幸にして新型コロナウイルスに感染したとしても、重症化をほぼ100%防ぐ効果があるようです(1人重症化した可能性がある)。
一方、ファイザーのワクチンにも重症化を防ぐようにみえるとする発表がありましたが、モデルナとは違い、不幸な5%のなかから4人の重傷者(確定)を出しています。
さらにモデルナのワクチンには、感染の拡大防止効果がある可能性が示されました。
ワクチンは接種した人の免疫を訓練することで症状の顕在化を防ぐことができますが、感染そのものをなくすことはできません。
そのためワクチンを接種して免疫の強化が終わっても、無症状のまま他者への感染をひろげる可能性があるのです。
ですが、モデルナのワクチンにはこの接種後の無症状のままでのウイルス拡散を防止する効果が示されました。
ファイザーやアストラゼネカでは、このような効果は確認できていません。
またモデルナのワクチンは長期保存(半年)に必要な温度が-20℃である一方、ファイザーのワクチンは-80℃を要します。
これはモデルナのワクチンがより保存にむいていることを意味します。
ただ副作用に関しては、ファイザーよりもモデルナのほうが強い可能性があるとのこと。
モデルナのワクチンはファイザーのものに比べて主成分であるmRNAが多く含まれているために、免疫反応の過剰な応答を引き起こす傾向があるようです。