他にも残された謎
「WASP-107b」を取り巻く謎は、まだ他にもあるといいます。
2018年にハッブル宇宙望遠鏡が観測した、この惑星の大気研究によると、メタンが非常に少ないことが示されています。
これは非常に奇妙なことです。
なぜなら、このタイプの惑星は、通常非常に豊富なメタンがあるはずだからです。
研究チームは現在、今回明らかとなった惑星質量をもとにハッブルの観測を再分析して、どのようなメカニズムが惑星からメタンを奪ったのか説明する方法を調べています。
チームはこの奇妙な惑星「WASP-107b」の研究を続けていく予定で、今後はできれば新たに稼働するジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を使って、より詳しい惑星の大気構成の観測を行いたいと考えています。
私たちの太陽系に、類似物のない「WASP-107b」のような太陽系外惑星は、非常に貴重な存在です。
これはまだ私たちの知らない、惑星形成のメカニズムを理解するための手がかりになるでしょう。
それが、この惑星を詳細に研究する動機だと研究者は語っています。