先月の「ベスト3」実際にどう見えた? レポート
筆者の住んでいる東京23区の1月の天気は、天気予報では晴れの日が多かったのですが、ところどころに雲がかかっていて晴天とはいかない日も多かった印象です。
それでは、「1月の星の見どころ」の結果をお伝えします。
Best3の「月と火星、天王星の共演」は、雲の切れ間を狙って観測を行いました。
上弦の月と火星が並んでいるのはキレイに見えたのですが、残念ながら双眼鏡や低倍率の望遠鏡を使っても、間にあるという天王星はわかりませんでした。
やはり、街明かりと月明かりが明るすぎです。
続いて、Best2の「水星が夕方の西の空で観測しやすい」ですが、連日曇りや雨だったため、観測はできませんでした。
最後にBest1の「初日の出を見よう」ですが、天候はベストな状態。
西の空に残る月と、夜明けの空のグラデーションの変化を楽しみながら、日の出を待ちました。
筆者のいるところは、太陽の昇る方角にビル群があり、日の出の時刻になってもしばらくはどこに太陽があるか、はっきりとはわかりません。
しかし、だんだんとビルに反射する日の光から「このビルの向こうに今、日が昇っているんだな」ということがうかがえて、今か今かと気持ちが膨らんでいきます。
そしてついに、ビルの隙間から太陽が顔を出しました。
サーっと光が差し込み、日差しを一身に浴びたとき、敬虔な気持ちになって思わず手を合わせて拝んでしまいました。
筆者の出身は新潟県で、冬の間に晴れる日はほぼなく、海は日が沈む場所なので、初日の出を海に見に行くのが一般的な感覚で育っていません。
それゆえに、いっそう感慨深いものがあったのだと思います。
今月の天文現象は、ちょっと地味ではありますが、そのぶん美しい冬の星空全体をゆっくり眺めるのにいいかもしれませんね。
また、昨年に暗くなって爆発するのではと注目された、オリオン座の赤い星、ベテルギウスもすっかり明るさを取り戻しているので、チェックしてみてください。