ゴジラから卒業、新しく決まった名前は?
化石が見つかったのは、ニューメキシコ州の中央部に位置するアルバカーキで、当時大学院生だった古生物学者のジョン・ポール・ホドネット氏により発見されました。
同氏と研究チームは、それから7年の歳月をかけて化石を調査。
生息年代は約3億年前の石炭紀で、歯は多くのサメとは違い、短く尖っていて、約2センチほどしかありませんでした。
全長は3.9メートルと大きく、体側には長さ75センチのトゲのヒレが付いており、天敵に対する防護手段として機能していたようです。
ホドネット氏は「海岸沿いの浅瀬に生息し、甲殻類や魚類、他種の小型ザメなどをエサにしていたと見られ、短い歯は獲物を突き刺すよりも、すりつぶすのに適していた」と説明します。
また、復元された骨格から、約3億9千万年前に現生するサメやエイなどのメイングループから派生し、その6000万年後に絶滅したクテナカンス属の新種と判明しました。
学名は、化石が見つかったマンザノ山地の土地を代々所有するホフマン一族に敬意を表し、「ドラコプリスティス・ホフマノラム(Dracopristis hoffmanorum、ホフマンのドラゴンシャーク)」と命名されています。
これで7年間、ニックネームとなっていた「ゴジラザメ」とはお別れとなりました。
ホドネット氏は「この化石は、あまり研究の進んでいないクテナカンス属の中では最も状態がよく、同グループの生態や進化の歴史を理解するための貴重なサンプルとなる」と述べています。
ゴジラと呼ばれなくなるのは、ちょっと寂しい感じもしますね…。