カフェインを避ける人は、遺伝的にカフェインの悪影響に弱い可能性がある
カフェインを避ける人は、遺伝的にカフェインの悪影響に弱い可能性がある / Credit:depositphotos
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人は血圧の高さによって「無意識にコーヒーを避ける」という研究

2021.04.29 Thursday

コーヒーは愛好家の多い飲み物ですが、なんとなくコーヒーは避けているという人も多いのではないでしょうか?

南オーストラリア大学の研究チームが発表した新しい研究によると、無意識にコーヒーを避ける人は、カフェインの悪影響を受けやすい遺伝子を持っている可能性があると報告しています。

そして、大規模調査の結果、こうした人たちは高血圧になりやすい傾向があると確認されたのです。

この研究は、臨床栄養学の分野の科学雑誌『American Journal of Clinical Nutrition』に2021年3月12日付で発表されています。

Espresso, latte or decaf? Genetic code drives your desire for coffee(University of South Australia) https://www.unisa.edu.au/Media-Centre/Releases/2021/espresso-latte-or-decaf--genetic-code-drives-your-desire-for-coffee/
Cardiovascular symptoms affect the patterns of habitual coffee consumption https://academic.oup.com/ajcn/advance-article-abstract/doi/10.1093/ajcn/nqab014/6169154?redirectedFrom=fulltext

あなたはコーヒーが好き? 嫌い?

コーヒーは社会人にとって浸透している飲み物
コーヒーは社会人にとって浸透している飲み物 / Credit:canva

子どものうちは苦くて嫌いといわれてしまいますが、コーヒーは社会人にとってもっとも普及している飲み物といっても過言ではないでしょう。

苦味が苦手な人にとっても、カフェラテやカプチーノなど、マイルドにしたさまざまな飲み方があり、街中はコーヒーを提供するカフェであふれています。

人はさまざまな理由でコーヒーを飲みます。

疲れたとき、ほっと一息つきたいとき、単に日常生活の一部となっている人もいるでしょう。

ただ、コーヒーにはカフェインが含まれており、これは血圧を高める作用があるため、あまり摂り過ぎていいものではありません。

オーストラリア大学のエリナ・ヒッポネン教授によると、「人は無意識の内に、血圧の高さに基づいてカフェインを安全なレベルに自己調節している」とようなのです。

そして、この作用は遺伝的なメカニズムの結果なのだといいます。

コーヒーをたくさん飲む人は、ほとんど飲まない人と比較して、カフェインに対する遺伝的な耐性が高い可能性があります。

逆に、コーヒーをあまり飲まない人や、完全に避けている人は、カフェインの悪影響を受けやすい可能性があるのです。

これが何を意味しているかというと、コーヒーを無意識に避けている人は、高血圧になりやすい遺伝子を持っているということです。

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