自己修復するコンクリートが開発される!耐久性が4倍になるかも⁉
![炭酸脱水酵素がCO2とコンクリート分子から炭酸カルシウムを生成](https://nazology.kusuguru.co.jp/wp-content/uploads/2021/06/492897991455ad7194150b87a65dde0f-900x469.jpg)
実験の結果、炭酸脱水酵素が触媒となり、大気中のCO2とコンクリート中の分子が化学反応を起こしました。
コンクリートの隙間に炭酸カルシウムの結晶がつくられると判明したのです。
炭酸カルシウムは石灰岩、大理石、卵の殻、貝殻、真珠などの主成分であり、ごく一般的な物質です。
そして炭酸カルシウムとコンクリートの原子配列は非常によく似ているため、コンクリートの補強材になります。
つまり、新しい酵素入りコンクリートは小さな亀裂が生じると、大気からCO2を吸収し、自動的に修復・補強してしまうのです。
実際、動画にはミリ単位の亀裂が24時間以内に修復される様子が記録されています。
ラフバル氏は、自己修復コンクリートを利用するなら、構造物の寿命を20年から80年に延長できると予測しています。
ちなみに、この自己修復コンクリートは、すでに硬化した従来のコンクリートにも適用でき、大きな亀裂や穴の修復にも役立つとのこと。
現在、コンクリート(セメント)製造は世界のCO2排出量の8%を占めています。
今後、自己修復コンクリートを全面的に利用できるなら、コスト削減だけでなく、CO2問題にも対応できるかもしれませんね。
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