■「独り言」を言いながら作業したほうがミスが減ることが判明
■考えていることを声に出すことで、よりその作業に集中できる
独り言を言っていると、「ちょっと様子のおかしい人」と受け取られがちです。
しかし実は、難しい問題を取り組む時には「独り言」が大きな助けになると科学者が主張しています。
この研究はノッティンガム・トレント大学のクリストファー・アトキン氏が、イギリス心理学協会の定期カンファレンスにおいて報告したものです。
http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-5693279/Why-thinking-loud-help-solve-problems.html
研究では、35人の被験者に対して「48のカードを規則に従って並べる」といった問題を与えました。
その結果、黙々とこの課題に取り組んだときは45のミスを犯しましたが、「自分が何をしているか」や「思考プロセス」などを声に出して作業をしてもらうと、ミスはなんと10に減りました。
つまり、黙って問題を解くときと比べて「独り言」を言いながら作業をすると、78%もミスが減ったことになります。
人が自分の意見や考えを内側に押し込めてしまうと、あらゆる考えが混線してしまう可能性があるといいます。
アトキン氏いわく「思っていることを声に出して言うことで、そのことに注意を向け、集中力を高めることができるのです」。
アトキン氏はまた、独り言が数独やクロスワードのようなパズルだけでなく、家具の組み立てや、運転中の道の選択にも有効であると語っています。
独り言には「変わり者」といったネガティブなイメージがつきまといがち。しかしこの研究は、独り言のポジティブな一面を見いだすものとなっており、そのイメージを変える手助けとなりそうです。