致命的な脳腫瘍「膠芽腫(こうがしゅ)」
膠芽腫とは、脳の神経細胞を支えるグリア細胞が腫瘍化したものであり、悪性脳腫瘍の中でも頻度が高いと言われています。
また治療が非常に難しく、手術によって摘出できますが、全摘は不可能です。
放射線療法や化学療法も併用されますが、それでも平均余命は数カ月~2年となっています。
実際、今回の研究に参加した53歳の膠芽腫患者の治療も順調ではありませんでした。
彼は2018年5月に「精神状態の変化」のために診断を受け、膠芽腫と判明。
その年の6月に膠芽腫を切除するための手術を受けましたが、その後腫瘍は元に戻ってしまいました。
積極的な治療を続けたにもかかわらず、増大し続けていたのです。
そこで彼は、開発された磁気ヘルメットの最初の被験者になることを決意しました。